モロッコ中央部のマラケシュに位置するラ・マムーニアは、今年2023年に開業100周年を迎えることを記念した特別な改装を実施しました。デザイナーのパトリック・ジュアンと建築家のサンジット・マンクが監修を手がけた100周年記念リノベーションにより、時代を超えて愛されてきたホテルは、その魅力をさらに高めました。

この度の改装の大きな目玉は、「100周年記念シャンデリア」です。ホテルに入った瞬間、ゲストはこの煌びやかなシャンデリアに目と心を奪われることでしょう。「貴婦人の宝石」という愛称でも呼ばれ、まさに「マラケシュの貴婦人」と謳われるラ・マムーニアに相応しい壮麗な装飾です。

ロビーの優雅な雰囲気を引き立てるシャンデリアは、宙に浮く2連のネックレスを想起させるデザインで、観光都市マラケシュに共存する伝統的な文化と国際的な文化の両方を称えています。

そして、高い芸術性だけでなくロビーを構成する一要素として、巨大なオブジェでありながら、空間を明るく演出し、ゲストの視界を遮らないよう配慮されています。現代性と伝統、モロッコ文化と国際的な視点を融合することをめざしたジュアンとマンクによるこの意欲的な作品は、豊かな伝統工芸とイノベーションの融合がホテルのインテリアに新しいエネルギーを注ぎ、21世紀においてもラ・マムーニアの時代を超えた魅力と精神が続いていくことを象徴しています。

ロビーは、ホテルの中心的な場所であり、ラ・マムーニアの中でも特に活気に満ちた空間です。ピラミッド型の天井にシームレスに取り付けられた100周年記念シャンデリアは、現代の高度な職人技が光る装飾であると同時に、モロッコの芸術と伝統、そして先住民族のベルベル人の女性らしさが表現された芸術作品です。

ジュアンとマンクは、「マラケシュの貴婦人と称されるラ・マムーニアの開業100周年を祝う記念碑的な装飾として、時代を超越し、様々な文化を一つの芸術作品に融合させた不朽の宝石をデザインしました。」と、コメントしています。

キラキラと輝く彫刻のようなシャンデリアは、2連の特大ネックレスの形をしており、モロッコで代々受け継がれてきた「tamazight(タマジクト)」と呼ばれる伝統的なジュエリーから着想を得ています。1連目の内側のアラベスク模様のネックレスは、500個以上のニッケルシルバーとシルバーのペンダントがあしらわれた赤い装飾用コードで構成されています。モロッコの地元の職人が、彫刻や型押しなどの技術を用いて、全て手作りで仕上げました。

2連目の外側のネックレスは、世界的に著名なガラス製照明器具メーカーのLasvit(ラスビット)とのコラボレーションによって制作されました。透明なものから特殊なテクスチャのものまで、フルーティングやサンドブラストなどの技法を用いたガラス製の照明がロビーを明るく照らします。

シャンデリアの下には、表面を手作業で丁寧に磨きあげたガラス張りの受け皿が置かれ、水面に広がる波紋のような光の反射を楽しむことができます。そして、ガラス張りの下に敷かれたミラースクリーンが、シャンデリアの銀色のペンダントの光を反射します。視点によって常に変化するこの作品は、非常に魅惑的でユニークな体験を提供します。

開業100周年を迎える今年、ラ・マムーニアの新しい100年が始まります!

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