インドのウェルネスリゾートである。当然、アーユルヴェーダやヨガ、といったインド由来の施術に長けていることは間違いないが、いろいろな面で気軽に行くにはちょっとチャレンジングな国であることも間違いない。さらに、ウェルネスリゾートといえば、長年にわたり関わっているタイのチバソムがある。比較する意味はないとわかっていてもどうしても比べてしまうが、両者の違いや共通点に興味がある方もいるかもしれないので、あえて、比較していこうと思う。

ヴァーナに行く途中に通る普通の町

 

5台の車が横に並んでいたが、実際は2車線だった

森に囲まれた敷地の中も緑あふれる

野生のサルがいろいろな場所に出没

Cuiロケーション

羽田からデリまでは直行便があり、(インド系航空会社は成田発着)10時間ちょっとのフライトだから「タイ含むアジア」諸国よりかなり遠い。国際線のデリ空港は極めて普通。とんでもない数の人々であふれていることは全くなく、スパイスの香りにむせることもないし(カレー臭なし)、清潔できれいな空港だった。こう説明するといかにも先入観のかたまりでインドに行ったことがバレバレだが、多くの人に共通する点だと思う。 国内線の乗り継ぎはストレスが多かろう、というリゾート側の考慮もあり、ありがたくデリ空港からSix Senses Vanaの車で移動したが、この6時間の道のりはかなりスリリングだった。となりの車線の車、対向車線の車、すべてが脅威となる運転スタイル。町中を通過する際は、渋滞もさることながら、一刻も早く通過したいと願う。高速道路が完成すると2時間強でほぼ高速道路のみで移動できるようになるそうなので、それに期待したい。ハラハラドキドキのロードレース(?)からSix Senses Vana(以降ヴァーナと記載)の敷地に移動した瞬間、時空を飛び越えたような錯覚を覚えた。広大な森林保護区の囲まれた敷地は実に2500坪超え。思えばここインド北部のウッタラーカンド州はネパールに隣接し、聖なるヒマラヤの麓で、インド4大聖地のひとつ、リシケシュにもほど近い特別なロケーションである。

この白い上下がクルタパジャマ

Six Senses Vana での滞在開始

身軽な手荷物だけで旅ができるよう、客室には「クルタパジャマ」と呼ばれるコットンのウェアが数着(常に)用意されており、滞在中のゲストはほぼ全員クルタパジャマで終日過ごす。当リゾートの総支配人によると、滞在中はすべてのゲストが同等にウェルネスに向き合うべきで、着衣や装飾品を気にすることがない環境が必要だそう。クルタパジャマと聞くと、寝具のパジャマと勘違いしそうだが、部屋着兼運動着兼寝間着であることが十分ゲストに伝わっているようで、皆そろってクルタパジャマで敷地内すべてを移動していた。確かに動きやすいし、汗をかいたら替えればいいし、下着以外の衣類を持参する必要がないのは素晴らしい。

ヴァーナでは、5泊からの滞在が対象となるウェルネス向上プログラム、睡眠、デトックス、ヨガ、チベット医学の4種類が用意されており、ウエイトマネージメント(主に減量)と、アーユルヴェーダの本格的プログラムは14泊か17泊と長い。チバソムは16種類のリトリートプログラムを3泊から提供しているが、実際効果を実感できるのは5泊からと思うので納得。そして、ヴァーナでは、アーユルヴェーダのドクターが最初のコンサルテーションを行う。事前に提出した問診票の内容に加え、身長・体重・血圧の測定、スクリーニング(体内の健康状態を科学的に分析)、生活習慣に関しての問診を行う。さらにドーシャ診断が特徴的だ。ヴァータ、ピッタ、カバを読み取り体質を診断するそう。バランスを整えるのに必要な情報のようだ。それらの結果をもとに滞在中の最終プログラムが決定する、ひとり一人のカスタムメイドだ。インドではアーユルヴェーダ医療看護学士号があり、大学で取得するとアーユルヴェーダのドクター資格を得る。コンサルを行い様々なウェルネスのアドバイスを行う重要な存在だ。ちなみに、デトックスとチベット医学プログラムにはアーユルヴェーダの施術が含まれていないので、インドに来た以上、アーユルヴェーダを!を思われたら、睡眠向上かヨガのプログラムをお勧めしておく。

チベット伝統医学は現地ではソワリグパと呼ばれる

デトックス・アット・シックスセンシズ ヴァーナ

私はデトックスプログラムを選んだのだが、ヴァーナの特徴的なチベット医学のトリートメントが多数含まれていた。チベット伝統医学のルーツはアーユルヴェーダで、中国伝統医学の影響も受けている。チベット医学のメッカは、ダラムサラで、ダライ・ラマ14世が8万人の難民と共にインドに亡命した際の場所。ダライ・ラマ14世がチベット難民の社会復帰や伝統を守るためにチベット医療と占星術の訓練所(メン・ツェー・カン)を設立し、ヴァーナはメン・ツェー・カンでの教育費を負担した上で、難民をセラピストとして雇用している。チベット伝統医学の施術をきちんと受けられるスパはまだ少数で、貴重とも言える。チベット由来のハーブやオイルをふんだんに用いるチベット医学の施術は血行促進、過剰な体脂肪の減少、体内の細胞再生、動悸・頭痛などのストレス障害の緩和、不眠、耳鳴りなどにも効果があるという。

さて、インド式(ヴァーナ式)デトックスのハイライトはヨガとフィットネスを組み合わせた激しい高速ヨガ(私が名づけた)だった。いや、その前にレモンで香り付けしたかなりの濃度の塩水を沢山飲む。塩水を飲むだけでも吐きそうになるのだが、それを我慢してそのあと、数種類のヨガのポーズを10倍速ぐらいのスピードで繰り返し行うため苦しいなんてものではない。さらに量を増した塩水→高速ヨガを永遠に繰り返す、ように感じたが、実際はさらに3回ほど。限界に達してトイレに駆け込むと、(トレイナーの許可は得た)あっさり胃の中は空になってしまったが、それで良いとのことだった。そして、その後の数時間で胃腸の中身もすべて排出してデトックスが完了する。部屋に帰ってからトイレに駆け込んだ回数が8回だったと敷地内で偶然会ったトレイナーに報告すると「Very good」と微笑み返しをいただいた。汗も含め、体内から排泄することがデトックスのベストな方法とは聞いたことがあるが、インド式は激しかった。中医学由来の腸のマッサージでほぐしつつ、近代的な機器による腸内洗浄でデトックスを行うチバソムはかなりソフトなアプローチと言えるだろう。

滞在中の食事メニューも、高速ヨガデトックスの後は、かなり消化の良いスープメインのものに変更され、あの激しさからは打って変わり体に優しい時間を迎えるようになった。レストランスタッフが全て把握しており、間違えて(または故意に)別なものをたべてしまわないように管理されている。

バラエティー豊富なノンギルティー・スイーツ

シックスセンシズ ヴァーナの食事とルール

チバソム同様にヴァーナでは自室以外での携帯、カメラ、デジタル機器の使用が禁じられている。本気でウェルネスに取り組んでいただくためのデジタルデトックスだ。そしてアルコールのルールはチバソム同様に夕食時に限るが、内容はだいぶ異なり、ビール、ワイン、または日本酒を2杯までオーダーできる。(チバソムはオーガニックワインとシャンパンのみ夕食時にオーダー可)オールデイ・ダイニングの「サラナ」では、チバソムの「ウェルネス・キュイジーヌ」の様な特別な名称は用いていないが、地元のオーガニック認証を得た生産者からのみ食材を調達する。グルテンフリーとは唄わないが、精製穀物や油、白糖、その他加工食品も使用しないヘルシーフードだ。メニューにはカロリーのみならず、脂質、炭水化物、タンパク質、食物繊維の分量が「g」で、さらに卵や砂糖の不使用表示もあるので、食物アレルギーや、ビーガン、ベジタリアンなど食物嗜好にもわかりやすく対応している。日本風のうどんや、野菜で作ったスシなど遊び心のあるメニューも楽しめる。毎食美味しくいただいた。ユニークなのは夕食のみ提供するアーユルヴェーダ・レストラン「アナユ」。3種の体質(ドーシャ)、「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」のためのメニューを用意している。到着後のコンサルテーションで自分のドーシャはわかっているので、それをオーダー。アーユルヴェーダはオイルたっぷりのマッサージのみならず、食事でも体験できることを初めて知った。

また、ヴァーナではアフタヌーンティーも是非楽しんでみるべき。世界的な紅茶の産地でもあるインドならではの茶葉が数種類から選べる。スイーツは全粒粉、砂糖控えめのギルティーフリー。 彩りもあざやかで素敵な午後のひとときを過ごせることは間違いない。他のゲストとの会話のきっかけにもなり、ゲスト同士の交流の場としても人気がある。

竹に囲まれた瞑想スポットバンブーグローブ

本場のヨガと瞑想

ヴァーナにはヨガのスペシャリストも多数常駐しており、そのすべてがヨガの修士号(マスター)を取得している。インドでヨガインストラクターになる為には大学でヨガを学び、3年間で学士、学士過程後に2年間の修士課程を経て修士号を取得し、インストラクターとなる。アーユルヴェーダと異なり、ドクターとは呼ばれないそう。ヴァーナにコンサルタントとしてクラスを開催していたヨガ・マスターは、上級クラスのインストラクターで、インドでは「科学的な学問」として存在する占星術のスペシャリストでもあったのは興味深かった。生まれた日にちと時間、場所だけで現在の「私」をびっくりするほど正確に言い当てると聞く。

ヴァーナには、チベット医学センター地下にある瞑想の洞窟に加え、庭園内の竹に囲まれたスポット、バンブー・グローブ、さらに菩提樹の下で佛陀像と向き合って瞑想するリフレクション・ガーデンもあり、ヨガの瞑想の重要性がわかる。チバソムでもヨガ・マスターに匹敵するトレイナー、アーユルヴェーダのスペシャリストも常駐しているが、インド由来を極めたい人はやはりインドに行くのがいいだろうと強く思う。

フォレストスイートのベッドルーム

テラスは森の一部にあるみたいだ

シックスセンシズ ヴァーナでの宿泊

最後に、ホテルとしての宿泊にも触れておきたい。66 の客室と16のスイートを有し、白とナチュラルな木目が基調の客室は極めて居心地がよい。今回、森に面しているフォレスト・スイートに宿泊したが、100㎡近いこのスイートは、リビング〜ベッドルーム〜バスルーム〜ウォークインクローゼットの導線が優れており、広々としてスペースを心地良く能率よく楽しめた。客室以外のパブリックスペースもラグジュアリーな造りで、室内はどこも完璧な気温に保たれている。外気温40度近かったのだが、それをあまり感じることなく心地良い滞在が叶った。ヴァーナが位置するインド北部のウッタラーカンド州までのアクセスはまだ課題があるとはいえ、心地良くすごし、美味しく食べ、本物のアーユルヴェーダとヨガ体験を極めるには、ヴァーナへの来訪を心から勧めたい。

Texts: Yuki Obara / Photos: Hiro Matsui (一部除く)

到着した時に「おかえりなさい」と迎えられることがすごく嬉しく、出発する時は本当に寂しく、「又来るからね」という気持ちで去っていく場所。それがThe Shinmonzen だ。京都祇園のど真ん中に2022年にオープンした9室のみのホテルだが、旅館とホテルのいいとこ取り、という表現が適切だと思う。オーナー(パディ・マッキレン)は国際的ホテリエでありビジネスマンで、アートコレクターとしても知られる。京都での常宿だった老舗旅館のサービスをこよなく愛していたが、朝食や夕食の時間制限などが、インターナショナル・ジェットセッターにはキツイというのが本音で、「ならば旅館みたいなホテルを作ろう」と言ったかどうかは定かではないが、The Shinmonzenのプロジェクトに繋がった。町屋風の古い建物が並ぶ祇園の建築に関する条例も厳しく、ホテル建設の許可を取り、建物が完成するまでに10年以上費やしたと聞く。アーティストとの交流も盛んなマッキレン氏は、世界的建築家、安藤忠雄氏とも親しく、The Shinmonzenのデザインは安藤氏である。新門前通りに立つこのホテルは、実際には4階建てだが、正面からは町屋風の造りの2階建てに見え、祇園の街並みに溶け込んでいる。安藤氏が墨で書いた「S」ロゴの暖簾以外、The Shinmonzen を示すものは全くない。気づかずに通り越してしまう人もいるようだ。

正面玄関からまさに町屋風な中廊下が続き、右側は木彫りの格子、左側はすべすべだが打ちっ放し風コンクリート。あ、安藤忠雄、という訳だ。1階には宿泊客専用のリバーサイドラウンジと、コンシェルジュ兼バトラー兼フロントオフィスのマルチタスクを担うゲスト・エクスペリエンス・キュレーターが待機するエリアがある。なにげ無く飾られているアート作品は、ダミアンハースト、ゲルハルト・リヒター、杉本博司などそうそうたるアーティストのものだ。ゲスト・エクスペリエンス スタッフのデスクは、マッキレン氏が実際に使用していたというシャルロット・ペリアンの作品で、フェラーリ価格とも。アートコレクターの邸宅に招かれて遊びに来たような気分になる。多国籍のゲスト・エクスペリエンス スタッフとの会話を楽しむゲストも多い。担当や部署に分かれていないため、今日の天気から、入手困難な白味噌探しまで、何でも話して相談できる。そして、全力で手伝ってくれる。丁寧だがかしこまり過ぎず、フレンドリーだが最高のもてなし方を知っているスタッフだ。リバーサイドラウンジのテラスは、白川の澄んだ水の流れに手が届きそうなぐらい近く、朝食にも、ディナー前のアペロにもぴったりだ。近所に住む白鷺が時々遊びにきて、手すりに停まる姿が祇園の景色に自然に溶け込む。

 

客室は2階から4階にあるが、(2階から各階に4室、3室、2室)各名称は和紙、陶器、漆など、日本の素材。客室は、ベッドルームとリビングを襖風の引き戸で区切っているので、レイアウト的には9室すべてがスイートだ。各スイートにはアニー・モリスの絵、メアリー・マッカートニー(父親はポール)の芸者の写真などが飾られている。大小の違いはあれど、全室バルコニーから白川を望む。9室中7室には檜の大型バスタブが備わり、南仏の姉妹ホテル、ヴィラ・ラ・コストのバスルームアメニティー、女性には厳選された天然素材で心身を整えるオーガニックスキンケアブランド、ネロリラボタニカのミスト、クレンジング、フェイスクリームのセットを提供。竹製のオリジナル歯ブラシとヘアブラシ、シャワーキャップはコンスターチ含有プラスティック、ミニバーの飲み物はすべてガラス瓶を使うなど環境への配慮も欠かさない。外出時に手渡されるミネラルウォーターも、スメラルディーナの紙パック製だ。ミニバーには多彩な京都のスイーツ、バラエティーに富んだソフトドリンクが完備されており、どれも無料だ。

4階の水晶は白川に面しているバルコニーが寝室の奥にあり、リビングルームに続く新門前通り側のバルコニーがとても広く、2名〜6名のプライベートダイニングに最適だ。ヴィラ・ラ・コストから持ってきたデイベッドも置かれており、ちょっとしたアーバンリゾート気分にも浸れる。3階の3室はいずれも寝室が畳敷きで、布団ベッドを備える。姉妹ホテルのヴィラ・ラ・コストは、マッキレン氏が所有するフランス、プロヴァンスのバイオダイナミック農法のワイナリー「シャトー・ラ・コスト」の中に2017年にオープンしたラグジュアリーホテルで、シャトー・ラ・コストは常設のアートミュージアムでも有名だ。そのワイン(南仏なのでロゼがオススメ)はウエルカムドリンクとして客室にもボトルで届き、ラウンジでも楽しめる。

なにしろ9室のみの小さいホテルなので、立派なフィットネスルームやスパのスペースは無いが、こぢんまりとしたカーディオジムで(まるで自宅の一角みたいな)ワークアウトが可能だ。京都発祥のREIKIを始めとする施術を受けるスパルームも1室だけ備わるが、個人的にはin-room-spa(自室でのマッサージ)が気に入っている。京都で唯一、いや、おそらく日本でも唯一、CBD配合のオイルで、スパマッサージを間もなく開始する予定だ。

©︎Ben Richards

©︎Ben Richards

世界的に有名なジャン-ジョルジュ・ヴォンゲリステンのファインダイニングが3/15にオープンする。「季節ごとに常に変化するメニューは、地元の食材をパワーの源とし、フレンチ、アメリカン、アジアンを融合させた繊細で優美な逸品」がコンセプトだ。シェフ・ジャン-ジョルジュは、モロッコのラ・マムーニアでは、2020年よりイタリアンとアジアンレストランを監修し、彼が関わるレストランは世界中に60を超えるという。オーガニックと地元の食材にこだわる彼が、京野菜など地元の食材をどのように優美なシグニチャーメニューに取り入れていくか期待が高まる。さらに、京都のベストワインセラーを目指している。マッキレン氏がてがけた、ロンドンの名門ホテル、クラリッジスのワインセラー並みのセレクションを目指すということだろう。乞ご期待。

エリザベス女王の葬儀に参加した天皇皇后両陛下も宿泊し、世界の王族やセレブの定宿としても有名なクラリッジスでは、希少価値で知られるイチローズモルトの秩父蒸留所とコラボウイスキーを作っている。限定300本のこのウイスキーは、杉本博司がラベルデザインを手がけた豪華版だ。その貴重な限定ボトルが、京都のThe Shinmonzen にも届けられている。クラリッジスのバーでは、グラス1杯2万円ほどで飲めるのだが、京都ではボトル売りオンリーとのこと。その金額はまだ発表されていないが、50万円超えになるのでは? 3/15にグランドオープンするJean-Georges at The Shinmonzenには、バーが併設されるのだが、そのバーへの関心も高まる。

Texts: Yuki Obara / Photos: Hiro Matsui (一部除く)

長年に渡り人も羨むラグジュアリーなホテルやリゾートとつきあってきたので、ちょっとやそっとでは驚かない、言い換えると滅多に感動できないと思っていた。が、このエステート(敷地全体をエステートと呼ぶ)は違った。40室オンリーのスモールラグジュアリーホテルと素晴らしいガーデン、と思って行ってみたら、その規模は1000エーカーという想像を超えたものだった。ちなみに、USJは96.4エーカー。1000エーカーとは東京ドーム87個分に相当するが、USJ10個いれてもまだ余るというほうがリアリティーありか?(いや、無いだろう)2泊3日という限られた時間だったが、ニュートが持つ特異性、何度来ても足りないと思うかもしれない際限なき可能性、そしてエステートの魅力をお伝えしたい。ただ、あまりにも語りたいことが多すぎて、普通にトラベルブログとして書くのが難しく、ザ・ニュートにいくべき11の理由にまとめてみた。

 

  1. サマセット自体が人気のエリア。ロンドン人が移住したい地域のトップ。実際に近年ロンドンより移住をしてきている人が多い。車で僅か2時間程度の距離だが、ロンドンの喧噪からは考えられない田園風景。さらに英国ならではのカントリーロードと景観も気軽に楽しめる。〜 プラチナジュビリーの祝賀イベントで、エリザベス女王と登場してその存在が再び有名になったパディントンベアがいるパディントン駅から列車旅でニュートに行く予定だったが、あいにくのストライキで車での移動となった。まさに英国らしい田園風景の中を車で移動するのも悪くなかった。しかも途中、ストンヘッジを通るため、要望遠レンズではあったが、世界遺産を見ながらの道中となった。複数の動物と共に自然に囲まれた一軒家に住むことができるエリアはいくらでもあるが、サマセットはその中で、ダントツに人気を博している。

  1. 敷地内の至る所にいるリス、ウサギ、羊、山羊、鹿など出会う。そして、癒される。 なにしろ巨大な敷地だ。森も林もある。羊と山羊はある程度囲いのある野原に飼われているが、リスやウサギはエステートの住人だ。鹿公園と称する広大なエリアには71頭のアカシカ、50頭のダマジカが群れを成して生活している。公園のスタート時はつがいの鹿を購入したそうだ。ペット以外の動物にそこらじゅうで会うことが癒される気分になることを知った。

 

  1. 17世紀末に建設された歴史ある建造物。1785年にジョージアン様式の美しい外観となった本館が魅力あふれる〜 1785年から2013年まで当エステートを所有していたホブハウス家の功績は大きい。庭園も本格的に管理され、一般公開に至った.本館内のレストラン、ボタニカル・ルームはカントリーハウスのキッチン風。クロケットフィールドを望むハドスペン・バーでは、夜はジャズの演奏も楽しめる。

  1. 1000エーカー(東京ドーム87個分)もの広大な敷地は、庭園やホテルのレベルを越えて一大エンターテイメント・テーマパークのよう〜 エンターテイメントに関してはこれから触れていきます。

  1. 本館にも別館にも温水プール、ジャクージ、サウナを完備。季節を問わず心身共にリラックスできる。 厳密には本館となりの元牛舎だった建物がリノベーションによりスパに生まれ変わっている。大型温水プールに加え、屋内外にハイドロプールも備える。別館、ファームヤードには、かつての納屋がハイドロセラピープール付きの屋内プールに変身している。水着は忘れずに持参すべし。

 

  1. 英国のグレードII指定建造物として保存されつつ、リノベーションでモダンな設備を完備するジョージアン様式の客室(本館・ハドスペン・ハウス)。一方、18世紀に建設された酪農場を改装した建造物群の別館・ファームヤードは、カジュアルでのんびりした雰囲気が居心地良い。〜 2022年にオープンしたファームヤードは建築家のリチャード・バーと、ザ・ニュートの現オーナー、カレン・ルースがデザインを手掛けた。オリジナルの酪農場が建設された当時の様子と歴史を模写した文学作品から多くのインスピレーションを得たという。Garden-to-kitchenのファームヤード・キッチンや、すべての飲み物が無料で提供されるガーナー・バーは、シンプル、コンテンポラリーでスタイリッシュなデザインだが、居心地の良さが突出している。

 

  1. 庭園中央部のウォールガーデン「パラボラ」はバロック式迷路で、300品種以上、460本のリンゴの木が圧巻。キッチンガーデンの新鮮な野菜やハーブはGarden-to-tableスタイルの食体験を提供してくれる。〜 7メートルの塀に囲まれた迷路のようなパラボラを起点として、様々なガーデンや温室を散策するのはガーデンファンならずとも楽しいにちがいない。散策中に出会う遊び心のあるちょっとしたオブジェも思わず微笑んでしまう。

 

  1. ホームメイドのチーズ、ミルク、蜂蜜、パン、サイダー(リンゴ酒)が常に新鮮で美味しい。〜 元々サマセットはリンゴ酒の産地だったそう。農夫達が大きなグラスで飲む、お世辞にも優雅は無いお酒だったようです。ザ・ニュートの特徴の一つはサイダー造り。ここでは砂糖、水をくわえない低温発酵法で丁寧にサイダーを造り、ワイングラスで優雅に飲むスタイルを提唱しています。サイダーツアーでは試飲も楽しめますし、各客室のミニバー、レストラン、バーにはもちろん完備され、ショップでの購入も可能だ。ニュートの果樹に欠かせないのが蜜蜂。養蜂を行うと同時に、体験型の蜜蜂専門エキシビション(ここもミュージアムレベル)「ビーザンチウム」で、蜜蜂の生態や養蜂の歴史などすべてを教えてくれる。音声ガイド(日本語)のおかげでちょっとした蜜蜂博士になれる施設だ。植物ごとに異なる味をもつ蜂蜜のテイスティング体験も面白かった。

  1. 日本人庭師、石田麻衣子さんによるガーデンツアーが嬉しい。専門用語も詳細も完璧に理解できる。〜 彼女はガーデニングのプロだ。日本式ガーデンの造成中だが、ガーデンに関するすべての知識がすばらしく、一緒に話していて楽しい人柄。なんでも聞きたくなる。彼女との出会いにも感謝。

  

  1. 本物のミュージアム! ローマ時代の英国、世界のガーデンも見られるガーデニングのすべてを正真正銘のミュージアムで体験型展示を楽しめる。(日本語の音声ガイド有り)〜 本格的なミュージアムが2つもあった。エステート内で発掘されたローマ時代の遺物や遺構が最新技術を交えて保存・展示されているミュージムだけでもすごい事なのに、なんと、ローマ時代の邸宅を残存する断片のみで再現してしまった!ローマンヴィラ・エクスペリエンスである。しかもヴィラ内には当時のシステムによる微温浴室と高温浴室まである。浴室のフレスコ画はイタリアから招いた専門家が制作したそうだ。当時の衣装を着たスタッフの登場には、思わず「どんだけ〜!」と叫びそうに。もう一つのミュージアムは「ストーリー・オブ・ガーデニング」VRを活用し、庭園や園芸の全てを学べる。いや、遊びながらいつの間にか学べる場所だった。

 

 

  1. 英国の紳士淑女が集まるカントリーライフを垣間見て体験できる。紳士淑女を迎えるザ・ニュートのスタッフはみな暖かくユーモアにあふれる。さらにスペシャリストが揃っており、いろいろ学べる。〜 ニュートの庭園やミュージアムに何度でも訪れることができる1年間有効のメンバーシップがあり、多くの英国人が入会して定期的に訪れている。カントリーライフの楽しみ方を心得ている優雅な人々を大勢みた。スタッフもゲストに劣らず紳士淑女揃いだった。ちょっとしたおしゃべりを楽しくしてくれる人達。サイダー造りを極めているスペシャリスト、蜜蜂を知り尽くしたスペシャリスト、園芸や鹿のスペシャリスト、考古学者・・・・一大エンターテイメントのテーマパークと呼びたくなることをわかっていただけたのでは?

Texts: Yuki Obara / Photos: Hiro Matsui (一部除く)

沖縄に緊急事態宣言が出る前、5月某日、沖縄那覇市のホテル コレクティブに行ってきました。羽田—那覇の減便が続く中、それでもお昼過ぎには那覇に着きたい、復路は早めの夕食まで楽しめそうな時間まで那覇にいたい、という希望のフライトは健在でした。出発直前に、那覇空港でPCR検査の陰性か否かを聞かれる、空港内で検査が可能、などの情報が飛び込んできましたが、那覇空港内のPCR検査場やその案内は全く目にしないまま、普通に到着してそのままタクシーでスムーズに那覇市内に向かうことができました。

空港からはわずか15分ほどで那覇の中央部、国際通りに到着。国際通りの中程に「そびえ立つ」と言っても過言ではない大型ビルが出現。あ、エントランスに見覚えがあるハートのオブジェ。そう、ホテル コレクティブです。国際通りに面した側は車を停められないので、建物の裏側に車寄せがあり、タワー式の駐車場もホテルの裏側にありました。タクシーのドライバーがその車寄せの存在を知らず、中途半端な場所で車から降りてしまいましたが、皆さん、タクシーで当ホテルにご到着の際は、ドライバーさんに「裏側に車寄せがあります」、と教えてあげてください!その車寄せのエントランスの前には立派な(自慢の)琉球松が植えられ、沖縄の守り神シーサー象(2体一組)が家内安全と無病息災を願いつつゲストを迎えてくれます。獅子が沖縄の方言(うちなーぐち)でシーサーとなったそうです。

ホテル コレクティブは那覇初のフルスペック・シティーホテル、という表現を何度も見聞きしていたので、「那覇の他のホテルには揃っていない、施設が完備されたシティーホテル」であることを事前に認識しておりましたが、ホテル コレクティブはすべてにおいて予想と期待をはるかに上回るホテルでした。しかも、アーバンリゾートと呼びたくなる雰囲気が満載で、那覇だけでものんびりと休暇を楽しめるという確信も持ちました。期待を上回った点を一つずつご紹介していきます。

 

客室 — ジュニアスイート

全260室のうち、各フロアに1室ずつ、わずか9室しかありませんが、ジュニアスイートがかなりお勧めです。寝室には琉球畳を敷いた和の空間があり、ごろんと寝転がることもできるスペースが新鮮でした。ジュニアスイートという名称ながら、寝室とリビングは扉で完全に仕切られ、独立したリビングルームには、65インチのテレビが備えられています。寝室のテレビも65インチで、これは気分が上がります。

 

ジュニアスイートのみならず、通常の客室にも、琉球ガラスの特注ランプが備えられており、沖縄らしさを感じさせてくれます。そして全室共通の洗い場があるおうちっぽい広いバスルーム、又々おうちっぽくスペースがしっかり確保されたトイレが居心地の良さをアップしてくれます。そして感心したサービスの一つが、客室内の冷蔵庫に、毎日オリオンビールとお茶が2本ずつ届くこと。冷蔵庫も冷蔵機能が優秀で、よく冷えたビールが楽しめましたよ。もう一つ感心したのが、客室の家具。R(アール)が多い、つまり角がほとんど無いこと。デザイン上のこだわりもありますが、家具の角にぶつかって痛い思いをすることってありますよね。そんなことが無いように、という心遣いですべての家具を特注しているそうです。

客室 — プレジデンシャルスイート

那覇で最大級の広さ、161㎡のプレジデンシャルスイートはWOWでした。最上階の13階からの景色は市内全体を見渡すダイナミックなビュー。広々としたリビングルームには、バーカウンター、中国料理店の豪華個室にあるような円卓、ソファのエリアが揃い、大型スクリーンを天井から降ろすと、プライベートシネマルームに早変わり。実際、20人ぐらいの上映会も可能です。さらに驚いたのが円形ジャクージ付きのバスルーム。バスタブからテレビがみられるからといっても誰も驚きませんが、ドライサウナとミストサウナ完備にはびっくり。そして、このプレジデンシャルスイートは13階の廊下の端に位置するのですが、その手前の客室5室とあわせて、トータル6室を廊下に作り込まれた扉で仕切ることで、完全プライベートな、貸し切りのスペースができあがるのです。スーパーセレブがお付きの人と一緒に、フロアの一部をチャーターできる、というアイディア、秀逸ですね!(プレジデンシャルスイートに関する予約やお問い合わせは、ホテルに直接、要ご連絡です。)

13階にはAltitude(アルティテュード)というエグゼクティブラウンジがあり、プレジデンシャルスイート、ジュニアスイートのゲストと、13階のプレミアツインのゲストにご利用いただけます。朝食、ティータイム、夕方のカクテルを無料で用意しています。このラウンジは屋外エリアも備えており、1日一組限定のBBQディナーをそこで楽しめるジュニアスイート限定パッケージもあるそう。数年後に、首里城が再建されたら、このラウンジの屋外エリアから見ることができますよ。(撮影時は、緊急事態宣言前でしたが、ラウンジはクローズしていたため、無人の状態で撮影させていただきました)

 

レストラン — 居易園(きょいえん)

沖縄のNo.1中国料理と聞いておりましたが、期待通り、美味しい中国料理メニューと飲茶メニューが揃っていました。おちついた雰囲気のウッディーな内装も素敵でした。曜日により食べ放題の飲茶ランチやディナーのサービスもあり、地元のゲストにも大人気。入り口にレストランのマスコットのような存在の「ふーちゃん」のオブジェが置いてあり、今はマスク姿ですが、見る人がふっと笑顔になれる清涼剤のような存在でした。

  

レストラン — Vision & Emotion(ヴィジョン&エモーション)

オールデイダイニングは、朝食と昼食時はヴィジョン&エモーションの名称でインターナショナルビュッフェを提供。普段、あまりビュッフェに食指が動かない私ですが、このランチビュッフェは自信を持ってお勧めできます。バラエティーが豊富なことはもちろん、各アイテムの質が高いことに驚きました。寿司カウンタでは、注文してから握ってくれますし、天ぷらも注文してから揚げるので熱々の天ぷらをいただけます。豚シャブコーナーでも、注文後に豚肉、野菜、麺を鍋にいれてしゃぶしゃぶ。パスタも目の前で茹でたての麺を調理してくれますし、ローストビーフのクオリティーも高かった!私自身はデザートまでたどり着けませんでしたが、パティシエが腕をふるうデザートは14種類もあるそうです。あ、デザートコーナーとは別にあったアイスクリーム用の冷凍庫で、沖縄の有名メーカーBLUE SEALの紅イモを見つけて、これはいただきました。沖縄らしいチョイスですよね。 このランチビュッフェは、レストランの開店前に列ができることも、前日は完全に満席だった、という話も納得がゆきました。

レストラン — La Plata(ラ・プラータ) 碧海庭(へきかいてい)

夜になるとこのオールデイダイニングはラ・プラータ及び碧海庭と名前が変わり、メニューもスペインのタパス料理と創作和食料理のアラカルトに変身します。レストランは一つなので、タパスと和食メニューをミックスでオーダーすることも可能です。今回、メニューにはない琉球料理のフルコースを日本料理の上原料理長がお試しで用意してくれました。上原シェフは沖縄県が現在69人のみ認証している「琉球料理伝承人」の一人です。ラ・プラータのメニューに、沖縄料理のアイテムはいくつか入っていますが、本格的な琉球料理(オジリンは琉球時代に首里城で外国からのゲストをもてなすために生まれた宮廷料理だそうです!)はこれから提供予定とのこと。今まで知っていた沖縄料理とは異なる分野で、その繊細な味付けや盛りつけは、おそらく日本料理の技法も取り入れられており、ホテル コレクティブならではの琉球料理となりそうで、乞ご期待です。

 

バーラウンジ — Divertido (ディベルティード)

前出のレストランと同じ4階に位置するバーラウンジは、美しい青い琉球ガラスのカウンターがひときわ目をひきます。奥にある、4-5人で利用できるプライベートルームの絵画も、その手間に飾られている(よく見ると)糸で描かれたジミヘンの絵もかなり雰囲気ヨシでした。でも、特筆すべきはここのハッピーアワー。なんと60種類以上のメニューが午後3時から7時まで表示価格の50%off という破格のサービス!特別銘柄は除くとはいえ、十分美味しいお酒が楽しめます。次回、3時にチェックインしたら直行ですね(笑)。

  

ディベルティード横のドアから外にでるとホテル コレクティブ自慢のアウトドアプールに直結します。25mの開放感あふれるスイミングプールは、このホテルのロケーション(国際通りのど真ん中)を一瞬忘れさせるほどのリゾート感。プールサイドテラスでは5月から11月まで、ビアガーデンも楽しめます。夜のプールのライティングも幻想的で、夜風に吹かれながらしばしぼーっと眺めていたくなるようなプールでした!

 

アーバンリゾートと呼びたい

那覇、国際通りのど真ん中のシティホテルでありながら、リゾート感も満載のホテル コレクティブ。私は「サウナー」ではないので今回見学しただけですが、ドライサウナ、ミストサウナ、水風呂、湯船、シャワー、休憩エリア、ロッカーエリアが完備されたサウナ&バスルームもリラクゼーションに最適でしょう。客室は居心地ヨシ、館内にはフィットネスルーム、スパももちろん完備、食事のクオリティーも高いとなったら、那覇市の中心地でありながら、ホテルから一歩も出ないお籠もり型リゾート的な滞在もアリだな、と思えるアーバンリゾートでした。

*沖縄県の緊急事態宣言発令に伴い、一部のレストランが休業、及びサービス内容の変更などがあります。

Texts: Yuki Obara

Photos: Hiro Matsui (一部除く)

コロナ禍がすっかり日常になってしまい、すっかり「トラベル」の魅力をお伝えすることから離れていました。日本でもワクチン接種の目安がようやく見えて来たので、まさに今から「我慢し続けた」旅のプランが始まるのでは? トラベルバブルなる言葉も使われ始めていますが、出入国の煩雑な制限と(帰国後隔離などの)要請が無くなれば、まさに一億皆旅行の日々も遠くないはず。とはいえ、もうしばらくは国内旅行がメイン。国内なのに、アジアンリゾートの雰囲気もたっぷりのsankara hotel&spa屋久島をご紹介します。

 

昨年7月、緊急事態宣言解除後ではありましたが、羽田空港はガラガラでした。4回目の屋久島でしたが、今回は初めてプロのガイド付きツアーで、ジブリ映画「もののけ姫」のモデルにもなったと言われる白谷雲水峡や、ユネスコ世界自然遺産に登録されている西部林道なども訪れ、屋久島の動植物の生態を知り尽くしているガイドの話を聞きながら無駄なく絶景スポットを押さえることができました。プロガイドはサンカラのアクティビティーマネージャーで、ゲストごとのテイラーメイドのツアーを手配&ガイド、さらに運転手も兼ねてくれます。

白谷雲水峡

林道のサルや屋久鹿

サンカラは1泊2食付きが基本のオーベルジュ、つまりフレンチの美食体験が売りの、ヴィラとスイートで構成されたリゾートです。早速、サンカラでのお勧めディナーをご紹介しますね。「okas」(オーカス)はフルコースディナーをサーブするフレンチレストラン。通常のヴィラ宿泊に含まれる夕食は、カジュアルレストラン「ayana」で、差額(一人6,600円税込)を払ってokasにアップグレードすることができますが、その価値が十分あると断言できます。(スイートカテゴリーに宿泊すれば、okasのディナーがもれなく付いてきます!) 一般的なフレンチと異なり、地産地消の新鮮な食材をふんだんに使い、素材の味を十分に生かしており、サンカラではフレンチと呼ばず、サンカラ・キュイジーヌと呼んでいるのですが、納得です。今回は、ソムリエお勧めの屋久島産焼酎やウイスキーとのペアリングディナーも体験してみました。

okasのコース料理

ソムリエによる焼酎のペアリング

カジュアルレストラン「ayana」は、オールデイダイニングで、ここの朝食は、私はたびたび「世界一のホテルの朝食」と豪語しておりますが、それは本気です。現在はコロナ禍で本来のバラエティに富むビュッフェを中止し、一品ずつサーブするスタイルですが、充実したメニューで大満足。世界一の所以は毎日レストラン内のブーランジェリーで焼かれているパンの種類とクオリティーです。パンは一個ずつ袋詰めされ、好きなパンを好きなだけ取れるよう、レストラン中央に並べてありました。屋久島の超軟水と、屋久島の酵母が成せる技か?香ばしく、もちもちとした柔らかさは、まさに(また、今回も)食べ過ぎ注意!でした。

朝食                                                                        人気のパン

ギフトショップ奥のライブラリーラウンジでは屋久島産の焼酎やビールサーバーが置いてあり、チョックインの際もウエルカムドリンクのごとく、いただくことができます。朝7時から夕方5時までフリールローで飲めるサービスであることを再発見しました。また、ayanaのランチメニューの一部が、ライブラリーラウンジでもオーダーでき、レストランとは雰囲気の違う、ソファで寛ぎながらのランチも一度はお試しいただきたい体験でした。チェックアウト前後にこのランチを体験してから空港にいけるよう、午後ゆっくり目の復路フライトもお勧めですね。

ライブラリーラウンジの焼酎セット

日本ではまだ少数派になるヴィラタイプのリゾート、サンカラは24室のサンドラヴィラ(うち2室がリニューあるされ、マナサヴィラとして5/7にデビューを飾ります)、3室のジュニアスイート、1室のサンカラ・ヴィラスイート、1室のサンカラスイート、トータル29室で構成されています。ベーシックな客室、サンドラヴィラはバリ建築を彷彿とさせる、天井が高く開放的なデザインです。オープン当初(11年前)から力をいれているサスティナビリティの取り組みは、オーガニック製品でオリジナルのフェイシャルスキンケアやシェービングセット、使い捨てず自宅に持ち帰って使える歯ブラシやヘアブラシなどからも伺い知る事ができます。歯ブラシは燃やしても二酸化炭素をほとんど出さない素材という徹底ぶりです。さらにお出かけの際にもゴミやタバコの吸い殻を持ち帰りましょう、とゴミ袋と携帯灰皿まで用意されています。

ヴィラの内観

アメニティー

今回、ayanaのメニューで屋久島のクラフトビールの存在を知りました。試しにオーダーしてみたところ、美味しい!そこで、滞在中に、サンカラのレンタカー(ハイブリッド車、1時間1,650円という廉価が嬉しい!)を借りて、クラフトビール工房「Catch the Beer」を訪ねてみました。屋久島の超軟水と様々な作物、タンカン、パッションフルーツ、さらに屋久島の杉チップなどで作っているユニークなビールで、迷うことなく宅配で自宅にお届けの手配を。コロナ渦の影響で、工房内のバーは休業中でしたが、1杯までは(立ち飲みで)購入も可能でした。

Catch the Beerのセレクションと工房入り口

屋久島は1泊2日の弾丸ツアーでおいでになる方も多く、私自身も以前の訪問は1泊でしたが、今回は2泊の日程にしてみました。そのおかげで、ガイド付きツアーで島を巡り、サンカラのレンタカーで、クラフトビールのみならず、地元の焼酎の酒蔵「本坊酒造」、屋久島焼き「新八野窯」なども訪れることができました。もちろん、スパ体験も。たった1泊違うだけで体験の幅がこんなに広がるとは、と驚いた次第です。

本坊酒造                                                                  新八野窯

サンカラの美味しいパンや、ayanaのメニュー(クラフトセット)を自宅でも楽しめるオンラインショップも2020年から始まり、種類も充実しています。パンのセットに加え、情熱のハンバーグ、究極の牛丼、特上のカレーを自宅でいただきましたが、すぐにでも又サンカラに行きたくなる味を自宅で楽しめてハッピーでした。現在のクラフトセットには大人のボロネーゼも加わり、より魅力的なセットになっているようですが、売り切れ続出なので、ご興味ある方はお早めにお試しください。https://sankarahotel.theshop.jp よりご覧いただけます。

 

Texts by Yuki Obara / Photos by Hiro Matsui

 

長引くコロナ禍。行動の制限は日常に限らず、旅への影響は測り知れません。でも、コロナ禍でも海外に行けないわけではありません。モルディブは2020年7月から(PCR検査の陰性証明の提示があれば)海外からのトラベラーが隔離無しで入国できるようになり、1島1リゾート環境が自動的に自己隔離&NO密を実現するためか、フライトが充実しているヨーロッパ、ロシア、インドから大量のゲストが押し寄せています。モロッコもまた、2020年7月に国境が開放され、PCR検査陰性証明の提示で、隔離無しでの滞在が許されました。日本に帰国後2週間の自主隔離はあるものの、2020年11月、5カ年計画の大型リノベーションを終え、新しいレストランやバー、ティーサロンが誕生したマラケシュのラ・マムーニアへ、まさに「Withコロナの旅」を体験してきました。新しいラ・マムーニアの魅力と共に、ウィズコロナの旅の様子もご紹介させていただきます。

モロッコ行きが決まった当初、唾液のPCR検査でOK、日本出発時間の72時間以内の検査で、という情報だったため、それに合わせたPCR検査のクリニックを予約していましたが、出発のわずか3日前に、鼻ぬぐいのSwab検査限定だったという情報が入り、しかも現地到着時間の72時間以内の検査とモロッコ政府の方針が変わり、クリニックの変更も余儀なくされました。まさにバタバタです。モロッコに限らず、各国の感染防止対策は変更が多いので、まさに要注意です。幸いモロッコ大使館に時々情報交換させていただいている職員の方がおり、公式発表前に教えていただいたおかげでした。本当に感謝です。

実はフライト手配も困難続きでした。乗り継ぎがベスト(同日に到着できる唯一)のフライトはエールフランスでしたが、減便のせいで乗り継ぎがうまくできない。1泊シャルルドゴール空港ホテルに宿泊して乗り継ぐ作戦にしたところ、パリがロックダウンされ、空港から外に出られない状況に。空港内はラウンジもショップもオール休業中でしたから、ホテルに泊まらないで日付の変わる乗り継ぎは無理、とドバイ経由のエミレーツに変更しました。エミレーツはカサブランカ行きでマラケシュには行けないにもかかわらず、です。かつてマラケシュまで(ドーハから)快適に行けたカタール航空は残念ながらモロッコ行きがなくなっていました。エミレーツ機内は、医療スタッフかと思えるような防護服とマスク+フェイスシールドで身を固めたスタッフと衛生キットに迎えられ、それでも、最初の1杯しかアルコール類は出しません、というエアラインが多いなか、いくらでも要望に応えていただけるのは嬉しかった。出発の成田空港は完全にすべてのショップ、レストラン、ラウンジがクローズしていて、まるでゴーストタウンの体でした。初めてみる無人の景色。それに比べるとドバイ空港は24時間活気にあふれ、いつも(コロナ前)よりは空いているとはいえ、免税店も車が当たる宝くじも全開でした。時系列がくずれますが、成田空港の様子もご覧ください。

カサブランカ空港からは陸路で3時間、成田を出てからすでに24時間経過したころ、やっとラ・マムーニアに到着しました。3年ぶりにやってきたラ・マムーニア。今回のリノベーションはF&B部門に限られていたのですが、客室内のエアコンの温度調節などのスイッチが新しくなり、感染対策か、すべてのレストラン、バーのメニューがQRコードで見られるようになっていました。もちろん、衛生キットも完備。

 

テラスから望む広大なガーデンは変わることなく美しく、遠くに望むアトラス山脈を眺めつつ、あ〜、やっと着いたのねと実感できました。

前置きが長くなりました。1923年の創業以来、6回目の大改装を終えたラ・マムーニアの新しいF&Bの顔を順番にご紹介します。まずは、チャーチルバー(Le Churchill)。かつてはかなり広いスペースだった、サー・ウインストン・チャーチルの名前を冠したこのバーは、コンパクトで「クール」な空間となり、パリ最古のキャビアメゾン「Kaviari」をパートナーとし、キャビア&シャンパンバーとしての顔も新たに登場しました。元のチャーチルバー・スペースの残りの部分はシネマルームに変身です。プライベート上映会や、マラケシュ映画祭には、大物俳優や女優がこぞってこのホテルに宿泊しますから、彼らがホストする上映会なども予想されます。居心地のよい豪華なチェアーとクッションは、シネマルームというより、大型スクリーン付きの居間のような寛ぎのスペースです。

 

そして、チャーチルバーのすぐ横には、ピエール・エルメのティーサロン(Le salon de the par Pierre Herme)が新しく誕生。朝食もアフタヌーンティーも、スイーツ界のピカソと称されるピエール・エルメをたっぷり楽しめる新しいサロンです。

 

 

そろそろメインのレストランをご紹介させていただきます。総支配人のピエール・ジョエムは、レストランを一新する時は、フランス料理の大家でありながらすでにアジア料理やイタリアンで成功を収めているジャン-ジョルジュ・ヴォンゲリスティンをパートナーに迎えたいと数年前から考えていたようです。ジャン-ジョルジュは初のアフリカでのビジネスとして、ラ・マムーニアのパートナーとなり、2軒のレストランを監修するに至りました。

 

その1。かつてフォーマルなディナーオンリーのフレンチレストラン(Le Francais)だった場所が、カジュアルなトラットリア、イタリアンbyジャン-ジョルジュ (L’Italien par Jean-Georges)に変わりました。ランチも楽しめるこのイタリアンは、ピザから本格的なイタリアン・ディッシュまで幅広いメニューが魅力です。レストランの片側一面は開閉可能なガラスの扉で、全開の時はアルフレスコ感覚のダイニングに変身します。フレンチレストランで、世界各地のミシュランの星を獲得し続けているジャン-ジョルジュは、マラケシュ産の食材を中心に、みごとなトラットリアを監修しました。

 

 

その2。元、フォーマルなイタリアンレストラン(L’Italien) だった場所は、アジアティークbyジャン-ジョルジュ(L’Asiatique par Jean-Georges)として一新されました。マラケシュを訪れる欧米人の間でも、和食を含むアジア料理は人気絶頂のようです。シェフ・ジャン-ジョルジュ自身も語っていましたが、(世界的に和食はブームだが)このアジアティークで、本格的な和食を出すつもりはなく、あくまでジャン-ジョルジュ解釈によるアジア料理を楽しんで欲しいそうです。酢飯(シャリ)を揚げたサーモンの握り寿司や、フォアグラ入り餃子にトリュフソースがかかっているのには驚きました。

 

 

ちなみに、イタリアンでもアジアティークでも、デザートはすべてピエール・エルメが監修しています。そのピエール・エルメは2017年に初のアフリカ進出としてラ・マムーニア内にブティックをオープンし、当ホテルのデザートも監修するというパートナーシップを開始しました。今回のリノベーションでさらに新しいティーサロンがオープンしていますが、特筆すべきは、イタリアンバーなどで食べられるロブスターロールやマンゴサラダなどのピエール・エルメの新(ソルティー)メニュー。特に、バーガーbyピエール・エルメは人気で、ジャン-ジョルジュは、「世界一美味しいバーガーだよ」とまで。ラ・マムーニアでしか食べられない貴重なメニューです。

 

 

 

新しくなったバー、ティーサロン、2つのレストラン、さらにプールサイドに新たに作られたカバナや、地下でありながら自然光が入るデザインのワインセラーなどのデザインは、デザイナ−&建築家のユニット、サンジ・マンクが手がけました。パリ、プラザ・アテネの近未来的な内装のアラン・デュカスも彼らが手がけたもの。ワインセラーはL’CEnotheque という名称でプライベートダイニングのベニューとしても大人気です。実際にここでダイニング体験した方によると、ワインのセレクションも食事のクオリティーも素晴らしかったとのことでした。

 

リノベーションを経て新しくなったラ・マムーニアのご案内はここまでですが、最後に今回の滞在中に体験したすばらしいピクニックランチをご紹介させていただきます。実は世界各国より約60名のジャーナリストを招待し、新生ラ・マムーニアのお披露目イベントが開催されていたのですが、当ホテルの広大なガーデンで用意されたピクニックランチは素晴らしかった。70人ものガーデナーにより手入れが行き届いたガーデンに用意されたテーブルセッティングと、ラ・マムーニアのロゴ入りハット。(当然ですが)ピエール・エルメのデザート付きランチセットは一人分ずつ可愛いバスケットに入っていました。これほど大人数じゃなくても、ホテルではガーデンでの朝食やランチの手配をしてくれているみたいです。ラ・マムーニアのFBにこんな写真もありました。

 

昨年11月の時点では、成田空港に到着後、唾液によるPCR検査を受け2時間ほど待ち陰性証明をもらった後は、公共の交通機関を使わないようにという注意を受けた上で帰宅が可能でした。2021年3月の時点で、出発地点の国と地域によりますが、PCR検査で陰性であっても3日間の強制隔離(国指定の空港近隣ホテルに滞在)と厳しさが増しています。今後、ワクチン接種の証明で、出入国の煩雑さがなくなり、自由に渡航が再開されることを心より願います。

Texts by Yuki Obara

最も日本人(に限らず世界中の人)に人気の筆頭にあがる国の一つ、イタリア。
その中でもローマの人気は、その世界遺産の数もさることながら、歴史を感じる遺跡が普通に街の一部となっている、ワン・アンド・オンリーな場所であるが故でしょう。コロナ禍じゃなければ、スペイン広場周辺も、ハイブランドのブティックやオシャレなカフェが並ぶコンドッティ通りも、人、人、人で溢れます。だから人混み多い昼間を避けて、あえて夜スペイン広場に行ってみると、まるで違う景色と空間を味わうことができます。つまり、徒歩で移動可能な、便利なロケーションのホテル選びが重要だ、という話です。

 

2013年からドーチェスター・コレクション傘下となったホテル・エデンはスペイン広場から歩いて3分という恵まれた立地に立ち、2019年に130周年を迎えた歴史あるホテルです。2017年の大型リノベーションを経て、随所に最新技術を導入し、明るいモダンな雰囲気にしつつ、歴史を感じさせる、オールド&ニューの融合の成功例です。

年が明けたら、アフター・コロナの旅プランをそろそろ考えたい時期ですね。ローマまで直行便があるアリタリア・イタリア航空も、日本発着は現在運休中ですが、2021年の3月から週3便、4月からはデイリーフライトを復活させる予定だそうです(2020年12月7日現在)。ローマへの旅をお考えの方に、ホテル・エデンの魅力をその特徴的なスイートや、フェデリコ・フェリーニがお気に入りだったルーフトップのレストラン&バーの情報を交えてご紹介させていただきます。

ホテル・エデンの正面玄関はファサードが美しく、常にイケメン(?)のドアマンに守られており、彼らに迎え入れられるように入館すると、半円を描く書棚に囲まれた美しいロビーラウンジが目の前に広がります。おもわず小走りにラウンジに入り、(急ぐ必要は全くない)早くも携帯写メの連写です。ホテルスタッフにチェックインの手続きをしてもらっている間に、なんと、ウェルカムアイスクリームが。ああ、ローマ!さらに、スタッフからラウンジの秘密の仕掛けを教えてもらうと興奮せずにはいられない状況となりました。書棚の一部の扉を開くとイタリアの人気紅茶ブランド「ラ・ヴィア・デル・テ」のテイーコレクションがお目見えします。もちろん、ロビーラウンジで、お茶をゆっくり楽しむことができます。さらに秘密の扉を開けると、バーのセットが飛び出す仕組みです。これは夕方以降限定ですが、お茶もカクテルも似合う、素敵なラウンジに思わず拍手せずにはいられませんでした。

さて、次は、ホテル・エデンのルーフトップにご案内します。丘の上とも言える立地の屋上ですから、素晴らしいパノラミックビューは、ローマ市街からバチカンまで見渡し、夕暮れ時のカクテルタイムに最高のロケーションです。最上階には、ミシュラン1つ星の「ラ・テラッツァ」、オールデイダイニングの「イル・ジャルディーノ」があります。この「ラ・テラッツァ」こそが、かのフェデリコ・フェリーニのお気に入りであり、かつて、チャールズ皇太子がローマに行くと必ず予約した席があったことは有名でした。両レストランを統括している総料理長はシェフ・ファビオ・シエルヴァで、彼は大学で栄養学を学び、論理的な食の研究に余念がなく、ただ単に美味しいイタリアンではなく、健康と栄養を重視したイノベーティブなメニューを目指しています。そのせいか、厨房を研究所(ラボラトリー)と呼び、その研究所で紹介されたスーシェフは、ナント、管野百合子さんという日本人でした。健康的で栄養満点な日本食の情報がスーシェフからインプットされ、シェフ・ファビオのメニューに反映される日も来るかもしれません。

ラ・テラッツァの隣に位置するイル・ジャルディーノにはテラス席もあり、サンサンと降り注ぐ直射日光をものともせず、オシャレなイタリア人達がアルフレスコダイニングを楽しむ姿は、ファッション雑誌の1ページを見ているようでした。外席の気持ちがいいことは一般的な旅行者にとっても同じ! シャンパングラスを片手でバチカンの方向に持ち、景色と一体化したショット(インスタグラマブル!)は、国籍問わず誰もが一度は撮りたくなる撮影風景でした。そして、イル・ジャルディーノのお勧めは何と言ってもピザ。いわゆるローマ風の生地が薄くてパリパリ食感のものとは違い、シェフ・ファビオがピザの9種類の具ごとに4種の小麦粉を彼独自の配合で混ぜて作る生地なのです。彼はなんと元体操の(しかも吊り輪)選手で、沢山たべても胃がもたれない(そう、つまり沢山食べられる)ヘルシーなピザを考案していました。確かに厚手の生地なのに、美味しいこともあり、かなり沢山食べられますよ!

ホテル・エデンの代表的なスイートを2つご紹介します。まずは、ドルチェヴィータ・スイート。フィリーニの代表作の一つ、1960年公開の「甘い生活」(ドルチェヴィータ)を冠したスイートです。リビングのレコードプレイヤーには、イタリア映画のサウンドトラックを集めたヴァイナル(レコード)「La Dolce Vita」が置かれています。さらに、室内にはこの映画の数々のシーンの写真や、写真集も展示されており、どっぷりとドルチェヴィータに浸ることができます。さらに女性を魅了するウォークインクロゼットがありました。中央に置かれた素敵なケースの中にはMEMO Paris の14種類ものフレグランスが並べられています。女優気分で、お気に入りの香りを身にまとえる・・・なんて贅沢な、まさにドルチェヴィータな体験ですね。

 

 

そして、もう一つのスイートは、メディチ・プレジデンシャルスイート。ホテルに隣接するボルゲーゼ公園内にあったヴィラ(邸宅)の名を冠したスイートで、ジョンFケネディJrなどの高官が数多く宿泊しています。このスイートには6つもバルコニーがあり、その豪華さは、家具、壁、床のディテイルに及びます。スノーホワイトマーブルと呼ばれる大理石がまばゆいバスルームは、ゴールドのアクセントで、豪華さに磨きがかかります。バスルームと言えば、ホテル・エデンのバスルームアメニティは全室ボッテガヴェネタ。世界で最初にボッテガヴェネタのアメニティーを採用したのがホテル・エデンでした。

Texts by Yuki Obara / Photos by Hiro Matsui

ヨーロッパ(イギリス、フランス、イタリア)とアメリカに9軒のみのラグジュアリーホテルを所有・運営するドーチェスター・コレクション。ロンドンの旗艦ホテル(ザ・ドーチェスター、ロンドン)以外はすべて歴史を背負うとも言える独自の名称のため、ホテルグループとしてのブレンド名が目立ちませんが、ドーチェスター・コレクション=その土地を代表するレジェンド・ホテル、であることを語らせていただきますね。9のホテルはテーマカラーが決まっており、ミラノのホテル・プリンチペ・ディ・サボイアは水色。客室のメモ帳、ギフトを入れる紙のバッグも水色に統一。そうそう、レオナルド・ダ・ヴィンチの幅5センチもあるハードカバーの本と一緒にギフトとして部屋に届いたカエルのぬいぐるみも水色でした。その統一感とこだわりも好き。全ホテルのディレクトリーもこんな風に色分けされています。目次最後のドバイ2020年は、新型コロナの影響もあり、2022年に開業が延期されています。左はドーチェスター・コレクションの栞。

さて、ミラノのホテル・プリンチペ・ディ・サボイア。1927年開業の老舗です。

荘厳とも言えるクラシカルな建物は歴史を感じさせます。エントランスに停まっているメルセデスのストレッチリムジンは、ホテルとシティーセンターを往復しているシャトルサービスです。今までみた中で最も豪華なシャトルでした。

 

クラッシックな造りであることはいうまでもありませんが、ホテルの内部はモダンな照明などのしつらえや、アートが彩りを添えており、客室に完備されたWi-Fi環境、バスルームの水回りなど最新設備が快適さをお約束しています。

女子が気になるバスルームアメニティーはミラノブランドのアクア・ディ・パルマ。ベネチアンガラスで有名なシチスのモザイクが際立つモザイク・ルームは普通の客室でありながら、ちょっと魅せられますよ。

こちらはインペリアルスイート。客室に送られる様々なアワードを多数受賞している、著名な建築家 Celeste Dell’Anna (チェレステ・デッランナ)のデザインによる優雅でスタイリッシュ、そして現代アートもマッチする豪華なスイートです。ここの天蓋付きベッドは、快眠お約束の定評があるとか。モザイクが美しいバスルームの深めのバスタブは、ミラノのベストタブとも言われています。

そして、プリンチペスイート。プリンチペは英語のプリンス。つまり王子のスイートという名の通り王侯貴族気分になれる優雅なインテリアです。重厚なカーテンはモスクワのボリショイシアターなど各国のオペラハウス、劇場で使われているベニスの名門、Rubelli(ルベリ)のもの。当ホテルのカーテンはすべてルベリですが、特別なスイートとリビングエリアのカーテンはその重厚さが地会います。靴のイラストもミラノらしさを感じますね。シャワールームの背景となっているモザイクの豪華さには息を呑みました。

極めつけは、プレジデンシャルスイート。なんと、このホテルの最上階の半分をプレジデンシャルスイートで占めています。このスイート専用エレベーターで12階まであがり、スイートの扉を開くと、天井はフレスコ画、通路に見えるほど長い廊下が目に飛び込む。すでにプレジデンシャルスイートの一部で、リビングエリアへと続きます。当然、セレブリティー御用達のスイートですが、某有名ハリウッドスターがこのスイートの宿泊した時、この廊下をボウリングのレーンに見立て、球状の大理石の飾り(決してボールではありません)でまさにボウリングに興じ、けっこうな損害(弁償)が発生したらしいですよ。ベッドルームもリビングルームもダイニングルームも圧巻ですが、一番感激したのはプレジデンシャルスイート専用のプール!自然光を取り入れる天井にも美しく壮大な絵画が飾られ、プールの底にしつらえたモザイクが神秘的な光の交差を彩ります。このプールを独り占めできるのは、やはりセレブリティーか国家主席クラスですかね・・・

レストランは、オールデイダイニングのIl Salotto とシグニチャーレストランのArcanto Restaurant がありますが、是非ともお勧めしたいのがIl Salotto のロビーラウンジ。このラウンジでは朝食と共にビジネスミーティングが始まり、地元の人がお茶とおしゃべりに興じ、セレブリティー達にも愛されていた憩いの場所です。パバロッティが愛してやまなかったパスタには彼の名前が付いているほど。ミラネーゼ気分でいただくランチタイムを盛り上げてくれたが、モダンアートの作品です。定期的に展示作品を変えていますが、ゲストは気に入った作品を購入することもできます。

 

レストランやロビーラウンジと同じフロアーにあるプリンチペ・バーは食前のアペリティフにも、食後の一杯にも是非とも足を運んでいただきたいスペースです。中央の天井を飾るのは豪華なシャンデリアで、ナント3000ピースの作品。そのシャンデリアを真下から眺めた形状をカクテルにした「プリンチペ・アニバーサリー」は人気のオリジナルメニューです。たびたび地元のサッカーチームの有力者などが打ち合わせやプライベートパーティーに来店するそう。また、フィレンツェ発祥の「ネグローニ」が2019年で100周年を迎え、イタリアではリバイバル流行中。日本ではあまり知られていないネグローニですが、プリンチペ・バーでも、ネグローニのカクテルを何種類かお試しいただけます。

Texts by Yuki Obara / Photos by Hiro Matsui

全室ヴィラ、プライベートプール付きの隠れ家リゾート。いまでは良く聞くどころか、ラグジュアリーリゾートの基本条件かも?とすら思えますが、2014年にトリサラがオープンした時は画期的でした。しかもメインの部屋タイプ、オーシャンビュー・プールヴィラは240㎡という広さで、まさに究極のラグジュアリーリゾートの誕生でした。さらに付け加えると、トリサラのヴィラは全室オーシャンビュー、これはなかなか実現出来ないチャレンジ項目です。そして、プライベートビーチの存在。タイの浜は個人所有できないので、有名リゾートといえどもビーチにはノンゲストが入ることを禁ずることができません。トリサラの立地が外からの進入が不可能にしており、トリサラのビーチは完全プライベートなのです。

アマン第一号、アマンプリの総支配人を皮切りに、エイドリアン・ゼッカ氏の右腕として10軒ほどのアマンのオープンに携わったのちに独立して、理想のリゾート「トリサラ」を創り上げたアンソニー・ラーク。彼が語るラグジュアリーの定義は「スペース、プライバシー、そしてビスポーク(テイラーメイド体験)」でした。ヴィラの広さや造りを見ればスペースとプライバシーは一目瞭然です。

レストラン以外では、誰にも会わずに終日すごせるスペースと贅沢なランドスケープです。ではビスポークの体験は? リサラならではの体験をいろいろご紹介したいと思います。ちなみにアンソニーは総支配人の席をカリム・イルガンクにバトンタッチし、現在はオーナー会社の上級役員として、第二のトリサラの開発に携わっています。

トリサラのスパ(Jara Spa)では、3人のセラピストが同時に施術を行う、6ハンドマッサージという仰天のメニューがあります。これも、単なるリゾートスパではない、トリサラならではのスパ体験と言えるのですが、スパに特化したジャーナリストも施術にうなるレベルで、私などは、あまりに調和のとれたマッサージのテンポに、「本当に3人(6本の手)でやってるの?」と聞いてしまったぐらいです。また、リゾート内にあるDDEN(ディレクターズDEN)は経験豊かなフォト&ビデオグラファー、デジタルアーティストによる制作スタジオで、思い出のフォトアルバムや動画をまるで雑誌や映画のように仕上げてくれる、他に類をみない体験を提供しています。また、リゾートのヴィラが点在するエリアから少し離れたところ(メインエントランスには近いところ)にテニスコートと共にボクシングのリングがあり、本格的なムエタイのレッスンが受けられることはあまり知られていません。(ちょっともったいない!)

トリサラは、継続的に体験の充実を図っていますが、特に食の分野におけるユニークな体験メニューは目を見張るものがあります。トリサラはリゾートから車で20分ほどのところにオーガニック農園を所有しており、野菜、ハーブ、フリーケージで鶏、アヒルも育てています。この自家農園「プル・ジュンパ」や地元の農家からの食材を用いて、プーケット初の「Farm to table(菜園から食卓へ)」コンセプトのレストラン「PRU」をオープンしたのは才能あふれる若きシェフ、ジミー・オーフォスト。そしてこのPRUは2019年、2020年と連続でミシュラン一つ星を獲得。プーケット初にして、唯一のミシュラン星付きレストランです。地元産のワインも含む、ワインペアリングのディナーは、シェフ・ジミーの創造性を満喫できる楽しく美味しい体験です。

昼間のアクティビティーとして、プル・ジャンパの見学と、野菜の収穫体験をした上で、農園内の簡易レストランで食体験も可能です。ちなみにPRUとはPlant(植えて)、Raise(育てて)、Understand(理解する)から命名された名称です。

タイのリゾートにいる限り美味しいタイ料理がたべタイ。誰もが望みますよね。トリサラのタイ料理「シーフード@トリサラ」は(タイの他のホテルやリゾートと比べても)レベル高し、と断言できますが、ある意味、ユニークなタイ料理でもあるのです。タイ人の総料理長、シェフ・クラが考案したタイ料理メニューの一部にある「ママレシピ」は、昔からの家庭料理の定番で、みんな大好きなメニューなのに、最近レストランで見かけない懐かしい味を集めたもの。実際にシェフ・クラと彼のチームが地元のママさんやグランマ達に直接聞き、シェフ・クラのテクニックを駆使し、新鮮かつ良質の食材で完成させたメニューなのです。確かに始めてお目にかかるメニューばかり。日本でいうところの「昭和の味」なんでしょうね。

さらにシェフ・クラと彼のチームによる、シェフズ・テーブルも素敵な体験です。トリサラには3~7ベッドルームまであるレジデンシャルヴィラ(分譲用で、各ヴィラにオーナーがいます)24棟あり、オーナーが使用しない期間は、レンタル利用が可能です。2ベッドルームのレジデンシャルヴィラは、プールも大きく、プールサイドもちょっとしたレストランの外席ぐらいあるため、そこに簡易キッチンをセットし、6~8人用のダイニングテーブルを置き、目の前でシェフ達が料理したものをいただける特別なディナーです。プーケットでしか採れない食材をふんだんに使い、シーフード@トリサラのメニューに無いプーケット料理も体験できる特別なダイニング体験はシェフ・クラに脱帽!

トリサラが2年ほど前から始めたユニークな食&ローカル体験も一押しです。トリサラのタイ人スタッフにエスコートされ、冷えた水やジャスミンが香るおしぼりも完備されたエアコンの効いたトリサラの車で、プーケットのオールドタウンへいざ出発。このローカルグルメツアーは、地元の朝食専門の食堂を巡り、何種類もの朝食を少しずつ食べ歩くもの。シェフはもちろん、マネージャー達も試食を重ねてセレクトした地元の名店揃いで、いずれもミシュランのビブグルマンにリストアップされています。通常観光客を相手に商売していない店が多く、メニューはタイ語のみ、お店の人も英語はダメ、というケースも少なくありません。だから、タイ人のスタッフの存在が重要。メニューの説明、選び方、食べ方など丁寧に教えてくれますし、お店のオーナーや料理人に質問もできます。ロティと呼ばれるパンケーキ専門店、スープヌードル専門店、チキンライス専門店など、「うわっ、美味しい!」を連発してしまう、B級グルメ体験です。

3軒終えたところで、お腹いっぱいになり4軒目は諦めましたが、ゲストが希望すれば4軒目、5軒目とずっと食べ続けるそうです。締めはプラナカンスタイルのショップハウス造りの家で、プーケットの伝統菓子のデザートをいただきながら、プーケットの歴史の話をオーナーの流暢な日本語で聞いてグルメツアーは終了。レストランの場所はそれぞれけっこう離れていたりするのですが、車で移動するので楽ちんですし、すべてのお支払いもエスコートのトリサラスタッフにお任せで、何の心配も苦労もなく、楽しくてたまらない体験でした。このツアーじゃなければ、たどり着けないお店ばかりです!

Texts by Yuki Obara

Photos by Hiro Matsui

 

新型コロナの感染拡大で行動制限が出る前、ギリギリのタイミングで訪ねたバリ島、ウルワツのSix Senses をご紹介。思えばこの2月末の旅が今年最初で最後の海外旅行ということか?なんとも悲しい世の中になりました。アフターコロナの旅プランの参考にしていただければ幸いです。

バリといえばビーチリゾートのイメージですが、ここ、ウルワツ地区は島の最南端の半島に位置し、ウルワツ寺院(この寺院は夕陽とペアの被写体としては美しいですが、わざわざ行っても、観光客が多いだけで感動しないことを体験済みだったので今回はパス)の存在ゆえにスピリチャルな場所といわれています。シックスセンシズ ウルワツの最大の特長は切り立った崖に立つロケーション。砂のビーチはありませんが、リゾートから見下ろすオーシャンビューは「ダイナミック」の一語に尽きます。断崖絶壁ギリギリの所に位置する「ザ・クリフ・バー」から眺める夕陽は圧巻で、インスタ映えの瞬間を撮りたいゲスト間の座席の取り合いも!(事前の予約をお勧めします)夕暮れ時のカクテルタイムにこれ以上のロケーションは無いと言っても過言ではないでしょう!

 

シックスセンシズといえば、サステナビリティの取り組みや、敷地内で育てるオーガニック食材の充実ぶりにも定評があります。ウルワツでも野菜、ハーブ農園、マッシュルームハウス(原木で栽培)、ストレスフリーの養鶏場(栄養価の高い卵生産専用)、残飯や雑草の処理にも活躍するヤギの飼育など多岐に渡ります。

サステナビリティを学ぶリゾート内ツアーや、農園で摘んだ野菜を使ってのインドネシア料理のクッキングクラスもアクティビティーの一つとして体験できます。いろいろなホテルやリゾートでクッキングクラスを体験して来ましたが、他と比べても、シックスセンシズ ウルワツでのクッキングクラスはかなり楽しかった(美味しかった)のでご紹介します。2種類のサンバル(インドネシア料理には欠かせない薬味)と魚の串焼き「サテ」、さらに白身魚の蒸しものの全4品。私は魚のつくねのサテをシェフの隣で見よう見まねで一緒に作ったのですが、その美味しさにびっくりでした。その上、様子を見に立ち寄った総料理長が、食事にはこれがないとね!とバリ島産のHATTENワインをすかさず用意してくれて、なんとも楽しいランチとなりました。

美味しいといえば、この旅を通じて、インドネシア料理の美味しさを再発見できた気がしました。特に、オールデイダイニング「Rocka」はスタッフもみな明るく、嬉しくなるほど元気で気がきき、朝食の麺料理やソトアヤムは毎日食べたくなる味で、本当に毎日オーダーしました。ランチ、ディナー時にはMYサンバルを作ってくれるサービスがあり、スーパーなどの瓶詰めとは異なり、生(マタ)のサンバル・マタは、すべてのお料理にマッチし、その美味しさに思わずみな笑みがこぼれるほど。

また、崖の上というロケーションならではの素敵なセッティングは、大海原に流れこむインフィニティープール。バリのライステラスを思わせるような段々(3段)に連なるデザインで、インスタに縁の無い人でも、写真に収めずにはいられない絶景です。そしてプールサイドにはオシャレなチェアが並ぶ屋外シアターも。星空の下で映画鑑賞も思い出に残る体験でしょう。シックスセンシズのリゾートにはすべて屋外シアターが完備されているのですが、ウルワツのロケーションが、このスターライト・シアターをとても特別な空間に演出していました。

お部屋も気になりますよね。リゾートではお籠もりしたくなるような部屋が望ましい。もちろん、プライベート付き、オーシャンビューのクリフヴィラ(全75棟)があなたをお待ちしています。(4階建ての本館にも28のスカイスイートがありますが、やはりヴィラをお勧めしたい)1ベッドルームヴィラで198㎡あるので広々としていることはもちろんですが、木のぬくもりを感じつつ、落ち着いた色調でくつろげる空間です。プラスティックフリーをいち早く展開しているシックスセンシズですから、ソープ、シャンプーなどのバスルームアメニティーはすべて陶器か紙の箱に入っています。コーヒーメーカーも備えられていますが、使用済みのコーヒー(豆)は農園の肥料で再利用するという徹底ぶりにも感心しました。ヴィラでのんびりすごす為に数日分の冷えたビールを頼んでみたところ、木製の大型ワインクーラーにたっぷりの氷と一緒に届きました。このワインクーラーはバリの職人にオーダーメイドしたらしいのですが、水滴が外に付かない優れもので、もちろん保冷効果も抜群でした。

今やバリの全リゾートでて提供しているともいわれるフローティング・ブレックファスト。定番と思いつつも、一度はオーダーしたい。量が多いので、ブランチ向きかもしれません。インヴィラダイニングとして朝8時から夕方5時までオーダーできるそうです。プールに入って食べるのか?はたまたプールからバスケットごと取り上げてプールサイドのテーブルで食べるのか? プールにこぼしたら申し訳ないので、私は後者を選びましたが、水に浸りながらいただくのがフローティング・ブレックファストの醍醐味かも!?

ロケーション、アクティビティー、食事、ヴィラ、と満足のリゾート体験を提供してくれるシックスセンシズ ウルワツですが、特筆すべき点は素晴らしいスタッフとそのサービスでした。メインダイニングのRockaのスタッフが元気いっぱいのナイスなサービスであることはすでにご紹介しましたが、Rockaのスタッフに限らず、フロント、スパ、ショップ、どこで会うスタッフも素敵な笑顔と気持ち良い(心地良い)サービスを提供してくれました。ゲストサービス兼バトラーの業務を行うGEM (Guest Experience Maker)の存在は、さらに私達の滞在を心地良く内容の濃いものに仕上げてくれたことはいうまでもありません。我がGEMのSeva君は驚くほど気が効く青年で、朝から晩まで本当に良く動き回り、アシストしてくれました。再訪する機会があったら、ぜひともSevaを指名したいと思います。食事が美味しく、スタッフンお笑顔を絶やさない素晴らしいサービスがあったら、その滞在はほぼ完璧なものとなり、ゴージャスなヴィラやその他の施設も素晴らしいのですが、二の次だな、と感じる旅でした。

Texts by Yuki Obara

Photos by Hiro Matsui