2023年11月9日にアメリカのマイアミで開催された「第17回グローバル・ウェルネス・サミット(GWS)」に、チバソム・インターナショナル・ヘルスリゾートの会長兼CEOのクリップ・ロジャナスティンが出席し、世界中のウェルネス、旅行、ホスピタリティ業界の専門家が一堂に会する場で、チバソムのブランドビジョンについてスピーチを行いました。

クリップは、ウェルネスはサステナビリティと両輪で取り組まなければならないというチバソムの考えの方、そして、現在世界が直面する気候変動と私たち人間の健康という2つの課題に対処するために、迅速な変化が必要であること、さらに、この2つの課題の関係性について語りました。

これらの課題に対する危機感が、社会構造にウェルネスとサステナビリティを根付かせるためのチバソムの取り組みを加速させます。ズラル・ウェルネスリゾート by チバソムのファミリー向けプログラムは、家族が一緒にホリスティックなウェルネスライフスタイルを体験することにより、家族の絆を深めながら、一人ひとりがより良いライフスタイルを実践できるようサポートしています。また、予防医学と自然と調和したライフスタイルの重要性を、次世代に伝えることも目的としています。

GWSは、次世代のためにより良い世界を築くために、ウェルネス産業が担うべき役割について議論し、取り組みを強化するためのプラットフォームです。チバソムは、今年のサミットにおいて、変化を感じられるウェルネスへの取り組みを引き続き牽引していく決意を改めて表明しました

クリップは、「人間が引き起こしてしている気候変動は、水不足から、健康への脅威、海洋酸性化に至るまで、様々な問題につながっています。知らないうちに自然界に拡散されているマイクロプラスチックなどによる汚染は、海洋生物のみならず、生物の多様性、人間の健康にとっても脅威です。世界保健機関(WHO)のデータによると、世界人口のほぼすべて(99%)が、WHO の空気質ガイドラインの基準値を超えた、高濃度の汚染物質を含む空気を吸っています。また、崩壊した食料システムは、工業型の農業・畜産業に特権を与え、消費者を本来の食物連鎖から切り離しています。肥満と、肥満が引き起こす命にかかわる病気は、世界各地で記録的なレベルに達しています。世界肥満アトラス2023は、2020 年の時点で 肥満人口はすでに26 億人以上、2035 年までに 40 億人を超える可能性があることを指摘しています。2019 年に国連が発表した世界人口予測によると、人々の寿命は延びており、60歳以上の世界高齢者人口は、2050 年までに20億人を超えることが見込まれています。私たちの健康を守るために、環境を保護し、きれいに保ち、自然と調和した生活に戻らなければなりません。と、述べました。

さらに、「ウェルネスに関する知識と理解を深め、生涯にわたり継続できるよう、早期教育に組み込むことが非常に重要です。私たちの業界は、保護者や教育者と一緒に、多世代のウェルネス(ファミリーウェルネス)というコンセプトを定着させ、浸透させることに貢献できると信じています。 私たちは、経験と知識が豊富な専門家として、すべての年齢層の心身の健康に関する支援とガイドラインを提供することができます。そして、地方自治体による政策立案、教育機関とリソースへの財政的支援を行うことを後押しすることができます。 私たちは、社会が抱える慢性的な課題を解決するための役割が期待されており、業界の専門知識を広く共有することが求められています。行動を起こす時が来たのです。私たちの取り組みを世界と共有する時が来ました。」と、会場に集まったリーダーたちに呼びかけました。

クリップは、幼少時代からウェルネスライフスタイルを実践しています。彼の父である故ブーンチュ・ロジャナスティンが、タイを代表する保養地ホアヒンに創業したチバソムと共に育ちました。2007年に、変化を感じられるウェルネスプログラムで世界的に高く評価されている同ブランドをファミリービジネスとして引き継いだ後、“サステナブルウェルネス”という新しい概念を提唱し、ウェルネスブランドとしての世界的な地位をさらに高めました。

2022年には、中東カタールにズラル・ウェルネスリゾート by チバソムをオープンしました。カタール北部カソーマの美しい海岸に佇む当リゾートは、サステナブルウェルネスのコンセプトを全く新しいマーケットに向けて紹介します。世界で初めて現代的に再解釈したアラブ・イスラム伝統医学(TAIM)の施術と、ファミリーウェルネスのプログラムを提供する中東で最大級のウェルネス特化型リゾートです。

GWSは、年に1度、数兆ドル規模のウェルネス産業のリーダーたちが一堂に会する重要なサミットです。産業の未来を形作るために、世界トップレベルの代表者たちが集まり議論を行います。17 回目を迎えた今年のGWSには、旅行・ホスピタリティ業界の世界的な専門家から、スポーツとウェルネスのつながりを重視するエリートアスリート、最先端の長寿医療に取り組む研究者まで、講演者全員がサミット会場に出席し、ウェルネスエコノミーや未来のウェルネスの在り方について、幅広い視点から意見を交わしました。

ドーチェスター・コレクションは、202371日付で、CEOのChristopher Cowdray(クリストファー・カウドレー)が社長に就任する人事を発表しました。今年は、カウドレーが当社を世界的なラグジュアリーホテル運営会社として設立してから15年周年の節目の年となります。

社長に就任するカウドレーの新しい役割は、取締役会と緊密に連携を図りながら、すべての開発および改修プロジェクトを先導し、ドーチェスター・コレクションならではの明確なビジョン、深く根付いている文化、堅調な財務実績、戦略的な成長を確実に維持することです。ドーチェスター・コレクションは、ウルトララグジュアリーホテル市場のリーダーとしての地位を確立し、加盟するホテルへのサービスとスタッフのマネージメントにおいて高い評価を得ています。

また、CCXO(チーフ・カスタマーエクスペリエンス・オフィサー)のHelen Smith(ヘレン・スミス)とCCOE(チーフ・カルチャー&オペレーション・エグゼクティブ)のEugenio Pirri(ユージェニオ・ピッリ)が、同日付でCo-CEOに昇格することが取締役会にて報告されました。12年間にわたり一緒に働いてきた2人は、ドーチェスター・コレクションの戦略、ミッション、ビジョン、バリューを完全に理解し、共有しています。

カウドレーは、この度の新体制への移行にあたり、次のように述べています。「この度の決定は、ドーチェスター・コレクションの各ホテルが育んできたコミュニティに深く根ざした伝説的とも言える文化が確実に継承され、長年にわたり当社に貢献してきた2名の最高経営幹部と、各部門リーダーの更なるステップアップを可能にします。新体制により、戦略的ビジョン、顧客志向の従業員主体のオペレーション手法、分析的な意思決定など、経営陣の優れたスキルが理想的に組み合わさり、大きな利益を生み出すことが出来るでしょう。」

カウドレーは、アフリカ、アジア、中東、オーストラリア、ヨーロッパ、イギリス、アメリカにてホテルの経営や開発に携わるなど、40 年以上のグローバルな幅広い経験を備えています。特にロンドンでは、同市を代表する2軒の名門ホテル、クラリッジスとザ・ドーチェスターに、新旧の絶妙なバランスを保ちながら近代化をもたらしました。これまでのホテル産業への貢献が評価され、「ロンドン名誉自由勲章」も受章しています。

スミスは、2005年の入社以来、彼女の専門領域において高い洞察力を発揮し、ドーチェスター・コレクションのブランドを大きく飛躍させました。現在も、ブランドの管理とコンセプト化の重要な役割を担っています。彼女は、ザ・ドーチェスターのセールス&マーケティング部長を3年、ドーチェスター・コレクションのセールス&マーケティング担当副社長を10年務めた後、現職のCCXOに就任しました。名門コーネル大学を卒業した彼女は、シェラトン、ザ・レインズボロウ、フォーシーズンズ、スキボ・キャッスルにて重要な管理職を歴任するなど、当社に参加する前からラグジュアリーホテル業界のパイオニアとして活躍してきました。

ピッリは、30年間のキャリアを通じて、いかなるビジネスにおいても人材が意思決定の要であることを証明してきました。ダイバーシティとインクルージョン(D&I)をオペレーションのあらゆる側面に浸透させることに尽力してきた彼は、DIを推進する提唱者として賞も受賞しています。彼は、フェアモントホテル&リゾートのリージョナル人事部長職を経て、2011年に当社の人材&組織開発担当副社長に就任しました。2017 年より人事&企業文化担当最高責任者を務めた後、2021 年に現職のCCOEに就任し、ホテルのオペレーション、カルチャー、ゲストエンゲージメント、ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みにおいて陣頭指揮をとっています。カナダのバンクーバーで、観光&ホスピタリティ、雇用法、人権について学んだ後、ホスピタリティ業界にて複数の指導的役職に就き、リーダーとしての実績を積みました。

タイ王国ホアヒンの美しいビーチフロントに位置し、世界屈指のウェルネスデスティネーションとして確固たる地位を築くチバソム・インターナショナル・ヘルスリゾートの会長兼CEOのクリップ・ロジャナスティンが、2023年2月9日に、バンコクの国連カンファレンスセンターにて開催された国連グローバル・コンパクト・ネットワーク・タイ(GCNT)主催の「CEOフォーラム・オン・サステナブルファイナンス」に、スピーカーとして登壇しました。

国連グローバル・コンパクトのアウトリーチ&エンゲージメント・チーフのスー・オールチャーチ氏がモデレーターを務めた本フォーラムには、国連のリーダー、GCNT会員のCEO、投資家、タイの規制当局が参加しました。参加者たちは、サステナブルファイナンスとSDGs(持続可能な開発目標)に対する投資の共通点と、プライベートセクターでサステナブルファイナンスを拡大するための次のステップをテーマに、よりサステナブルなオペレーションへと移行するためにビジネスリーダーたちが導入している方法、そして、彼らの内部投資決定と財務戦略がそれらをどのように推進しているかについて理解を深めました。

フォーラムの後は、中小企業(SMEs)を対象に、「Unlocking Potential, Pivoting to Sustainability(可能性を解き放ち、サステナビリティへと舵を切る)」と題したラウンドテーブルが開催されました。SMEsは、世界の全企業数の90% に上り、全雇用の 50% 以上を占めます。ラウンドテーブルのスピーカーは、SMEsから選出され、サステナビリティへの取り組みをオペレーションに導入し、ESGパフォーマンスを高めることが、どのように市場機会を切り拓くことになるのか、その方法について議論しました。さらに、サプライチェーンにおいてサステナブルな取り組みを推進する際の課題と機会についても意見を交わしました。

ロジャナスティンは、COVID-19パンデミックによる多くの課題について質問を受け、SMEsが直面したこれらの課題が、どのように、よりレジリエントでサステナブルなサプライチェーンの構築と、SDGsを達成するための能力開発を促す機会につながったかについて、見解を共有しました。