新型コロナの感染拡大で行動制限が出る前、ギリギリのタイミングで訪ねたバリ島、ウルワツのSix Senses をご紹介。思えばこの2月末の旅が今年最初で最後の海外旅行ということか?なんとも悲しい世の中になりました。アフターコロナの旅プランの参考にしていただければ幸いです。

バリといえばビーチリゾートのイメージですが、ここ、ウルワツ地区は島の最南端の半島に位置し、ウルワツ寺院(この寺院は夕陽とペアの被写体としては美しいですが、わざわざ行っても、観光客が多いだけで感動しないことを体験済みだったので今回はパス)の存在ゆえにスピリチャルな場所といわれています。シックスセンシズ ウルワツの最大の特長は切り立った崖に立つロケーション。砂のビーチはありませんが、リゾートから見下ろすオーシャンビューは「ダイナミック」の一語に尽きます。断崖絶壁ギリギリの所に位置する「ザ・クリフ・バー」から眺める夕陽は圧巻で、インスタ映えの瞬間を撮りたいゲスト間の座席の取り合いも!(事前の予約をお勧めします)夕暮れ時のカクテルタイムにこれ以上のロケーションは無いと言っても過言ではないでしょう!

 

シックスセンシズといえば、サステナビリティの取り組みや、敷地内で育てるオーガニック食材の充実ぶりにも定評があります。ウルワツでも野菜、ハーブ農園、マッシュルームハウス(原木で栽培)、ストレスフリーの養鶏場(栄養価の高い卵生産専用)、残飯や雑草の処理にも活躍するヤギの飼育など多岐に渡ります。

サステナビリティを学ぶリゾート内ツアーや、農園で摘んだ野菜を使ってのインドネシア料理のクッキングクラスもアクティビティーの一つとして体験できます。いろいろなホテルやリゾートでクッキングクラスを体験して来ましたが、他と比べても、シックスセンシズ ウルワツでのクッキングクラスはかなり楽しかった(美味しかった)のでご紹介します。2種類のサンバル(インドネシア料理には欠かせない薬味)と魚の串焼き「サテ」、さらに白身魚の蒸しものの全4品。私は魚のつくねのサテをシェフの隣で見よう見まねで一緒に作ったのですが、その美味しさにびっくりでした。その上、様子を見に立ち寄った総料理長が、食事にはこれがないとね!とバリ島産のHATTENワインをすかさず用意してくれて、なんとも楽しいランチとなりました。

美味しいといえば、この旅を通じて、インドネシア料理の美味しさを再発見できた気がしました。特に、オールデイダイニング「Rocka」はスタッフもみな明るく、嬉しくなるほど元気で気がきき、朝食の麺料理やソトアヤムは毎日食べたくなる味で、本当に毎日オーダーしました。ランチ、ディナー時にはMYサンバルを作ってくれるサービスがあり、スーパーなどの瓶詰めとは異なり、生(マタ)のサンバル・マタは、すべてのお料理にマッチし、その美味しさに思わずみな笑みがこぼれるほど。

また、崖の上というロケーションならではの素敵なセッティングは、大海原に流れこむインフィニティープール。バリのライステラスを思わせるような段々(3段)に連なるデザインで、インスタに縁の無い人でも、写真に収めずにはいられない絶景です。そしてプールサイドにはオシャレなチェアが並ぶ屋外シアターも。星空の下で映画鑑賞も思い出に残る体験でしょう。シックスセンシズのリゾートにはすべて屋外シアターが完備されているのですが、ウルワツのロケーションが、このスターライト・シアターをとても特別な空間に演出していました。

お部屋も気になりますよね。リゾートではお籠もりしたくなるような部屋が望ましい。もちろん、プライベート付き、オーシャンビューのクリフヴィラ(全75棟)があなたをお待ちしています。(4階建ての本館にも28のスカイスイートがありますが、やはりヴィラをお勧めしたい)1ベッドルームヴィラで198㎡あるので広々としていることはもちろんですが、木のぬくもりを感じつつ、落ち着いた色調でくつろげる空間です。プラスティックフリーをいち早く展開しているシックスセンシズですから、ソープ、シャンプーなどのバスルームアメニティーはすべて陶器か紙の箱に入っています。コーヒーメーカーも備えられていますが、使用済みのコーヒー(豆)は農園の肥料で再利用するという徹底ぶりにも感心しました。ヴィラでのんびりすごす為に数日分の冷えたビールを頼んでみたところ、木製の大型ワインクーラーにたっぷりの氷と一緒に届きました。このワインクーラーはバリの職人にオーダーメイドしたらしいのですが、水滴が外に付かない優れもので、もちろん保冷効果も抜群でした。

今やバリの全リゾートでて提供しているともいわれるフローティング・ブレックファスト。定番と思いつつも、一度はオーダーしたい。量が多いので、ブランチ向きかもしれません。インヴィラダイニングとして朝8時から夕方5時までオーダーできるそうです。プールに入って食べるのか?はたまたプールからバスケットごと取り上げてプールサイドのテーブルで食べるのか? プールにこぼしたら申し訳ないので、私は後者を選びましたが、水に浸りながらいただくのがフローティング・ブレックファストの醍醐味かも!?

ロケーション、アクティビティー、食事、ヴィラ、と満足のリゾート体験を提供してくれるシックスセンシズ ウルワツですが、特筆すべき点は素晴らしいスタッフとそのサービスでした。メインダイニングのRockaのスタッフが元気いっぱいのナイスなサービスであることはすでにご紹介しましたが、Rockaのスタッフに限らず、フロント、スパ、ショップ、どこで会うスタッフも素敵な笑顔と気持ち良い(心地良い)サービスを提供してくれました。ゲストサービス兼バトラーの業務を行うGEM (Guest Experience Maker)の存在は、さらに私達の滞在を心地良く内容の濃いものに仕上げてくれたことはいうまでもありません。我がGEMのSeva君は驚くほど気が効く青年で、朝から晩まで本当に良く動き回り、アシストしてくれました。再訪する機会があったら、ぜひともSevaを指名したいと思います。食事が美味しく、スタッフンお笑顔を絶やさない素晴らしいサービスがあったら、その滞在はほぼ完璧なものとなり、ゴージャスなヴィラやその他の施設も素晴らしいのですが、二の次だな、と感じる旅でした。

Texts by Yuki Obara

Photos by Hiro Matsui

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3月7日、 “神々が棲む島” と讃えられるバリ島では、バリヒンドゥー教の新年「ニュピ」を迎えます。「静寂の日」とも呼ばれるニュピを祝う一連の儀式は、訪れる人々の心を大きく動かします。独特の祭礼が開催されるこの時期に、ぜひシックスセンシズ ウルワツへお越しください。

 
悪魔との闘いや世界を清めるためのオゴオゴ(ogoh-ogoh、張り子人形のお化け)のパレードを見物して、バリ島の伝統文化を体験しましょう。カラフルなこのパレードは島中で行われ、ニュピの一連の儀式の始まりを告げます。シックスセンシズ ウルワツのゲストは、リゾートが位置するペカトゥ地域の村のパレードにご参加いただけます。村まではリゾートの送迎サービスをご利用ください。

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そしてニュピの当日は、全ての島民が普段の生活の活動を休止し、次の4つの活動の制限により、人々が発する二酸化炭素の排出量を削減します。
amati geni: 火および電灯の使用の禁止。
amati karya: 労働の禁止。ホテルと病院はオープン。
amati lelunganan: 旅行の禁止。全ての住民と訪問者は、自宅または宿泊先に留まること。
amati lelanguan: 娯楽の禁止。禅道にも通じる究極の環境です!

 
シックスセンシズ ウルワツは、ニュピの価値観に沿ったオリジナルのプログラムを提供し、バリ島独自の伝統祭礼の一部として参加できることを大変喜ばしく思います。ニュピの一連の儀式を通じて、自然や他の生物からの恩恵に敬意を表し、その恩返しとして周辺環境の清浄を行い、真の静寂の意味について考えます。解放された霊的存在として新年を迎えることは、何事にも代えがたい素晴らしい体験です。

 
潜在能力の活性化(Rejuvenate)
バリのお正月を祝う「ニュピ・ウェルネス・パッケージ」には、自己の振り返りとマイナス思考からの解放を促すヨガニドラと、60分のボディマッサージが含まれています。ボディマッサージは、ジンジャー、パラ、ガランガルなどのバリのハーブをふんだんに使用した伝統療法を用います。数日間にわたる「Six Senses Integrated Wellness programs」(総合ウェルネス・プログラム)もご用意しています。当プログラムは、最初にウェルネス診断を行い、プログラムを通じてライフスタイルや生活習慣を改善し、ゲストの全潜在能力を引き出すことを目的としています。この期間の特別な体験として、星が輝く夜空の下、屋外パビリオンで行うイブニングトリートメントもお選びいただけます。

 
安眠プログラム(Sleep Program)
質の高い睡眠は、記憶力の向上、ストレスの緩和、適正体重の維持に役立ちます。これらの全てが健康長寿に貢献します。ニュピの期間に実施される「Yogic Sleep program」(ヨガの睡眠プログラム)は、不眠症に悩んでいる方に特にお勧めです。大自然に囲まれてリラックスした環境の中で行うホリスティックなプログラムは、心、身体、魂のバランスを整え、より深い眠りへと導きます。 12019 年3 月| シックスセンシズ ウルワツで「静寂の日」を体験

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身体を動かすストレッチ・ブレイク(Stretch Breaks)
よりアクティブにニュピを過ごされたいゲスト向けのプログラムも取り揃えています。リゾート専属のウェルネス専門家が指導するプログラムには、ヨガ、プラナヤマ呼吸法、瞑想、空中ヨガ、TRX トレーニング、カーディオエクササイズ、高強度サーキットトレーニング(HIIT)、体幹ワークアウト、パーソナルトレーニングが含まれています。フィットネスセンターは、ニュピ当日もオープンしています。ニュピの翌朝に開催される、澄みきった空気の中芝生の上で行う瞑想は、心身を整えるための最高の体験です。

 
からだに良い食事(Eat Well)
タンパク質の構成成分であるアミノ酸の一種、L-トリプトファンを含む食べ物は、セロトニン(精神を落ち着かせる幸せホルモン)の分泌を活発にし、メラトニン(眠りを誘うホルモン)の働きを促します。食に関する科学的な研究は、総料理長のRicardo Luján シェフと彼が率いるチームにお任せください。新鮮なシーフード、自
家製ヨーグルトやチーズなどこだわりの食材を使用し、ヘルシーで栄養豊富な美味しい料理を提供します。

 
地球への恩返し(Give Back to the Earth)
子供にとって “とどまる” ということは、何か楽しいことを見つけ続けることを意味します。シックスセンシズ ウルワツは、ゲストのお子様が熱中して取り組める文化的なアクティビティーを提供しています。サスティナビリティに関する活動も含まれています。「Grow With Six Senses」(キッズクラブ)のプログラムは、娯楽性と教育的要素の両方を包含しています。「Kids Den hosts」(キッズクラブの引率者)が、生命の創造者への感謝と敬意を表す寺院への捧げもの(canang sari)の準備の仕方を伝授します。「Six Senses WaterBottling Plant」(精製された飲料水の瓶詰め工場)の訪問も、ユニークな体験の一つです。ペットボドルを使用
しないことが、日々のプラスティック使用量の削減にいかに役立つかを学びます。「Earth Lab」(アースラボ)では、栽培について学びます。種を蒔いて育てたものを収穫するというプロセスを知ることができます。オーガニック菜園やキノコ農園での収穫体験は、泥遊びが大好きな子供たちに人気です。収穫した食材を「Crudo Cooking Studio」(クルード・クッキングスタジオ)まで運び、“Farm-to-Table”(農園から食卓へ)をコンセプトにした料理教室で実際に調理します。

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シックスセンシズ ウルワツは、103 室のヴィラとスイートを擁します。客室タイプは、スカイヴィラ28 室、1 ベットルームヴィラ62 室、2 ベットルームヴィラ7 室、3 ベットルーム4 室ヴィラ、そして広大なスペシャリティヴィラ、リトリートとレジデンシャルヴィラを備えます。インド洋を見渡せる絶好のロケーションに建ち、地域の文化と自然に溶け込むデザインは、まさにシックスセンシズの真骨頂です。