1995 年にインド洋で誕生したシックスセンシズは、自然派ラグジュアリーホテルとして離島リゾートや山岳リトリートを中心に展開し、環境保護の一環として「プラスチックフリー(プラスチック製品を使わないこと)」に取り組んできました。プラスチックの環境への悪影響が広く認識され始めた2016 年頃には、使い捨てのペットボトル、ストロー、パッケージを使用しないオペレーションをすでに確立していました。

その後もその歩みを止めることなく、より複雑かつ代替が困難なプラスチック製品の削減に向けて取り組みを進めています。約30年にわたる取り組みは、サステナビリティチームにより記録され、ブランド内で共有されてきました。

今秋、シックスセンシズは、このノウハウをホスピタリティ産業全体に向けて公開することを発表しました。

シックスセンシズ ホテルズ リゾーツ スパの CEO、ニール・ジェイコブズは、「私たちにとってサステナビリティは、ラグジュアリーを定義するものです。より大きな規模で環境保護に取り組むためには、私たちのノウハウが詰まったプレイブックを他のホテルグループと共有することが必要だと考えました。記載されている内容は企業秘密と言えるかもしれませんが、私たちはそれでもかまいません。長年の経験から学んだことは、サステナビリティの取り組みが、必ずしもゲスト体験に負の影響を与えるわけではないということです。プレイブックは、実際の運営に反映されることが重要です。私たちの取り組みが産業全体に浸透し、すべてのホテル運営において欠かせないノウハウとして広がっていくことを期待しています。」と、コメントしています。

Six Senses Journey to Plastic Freedom Playbook(プラスチックフリーを実現するためのシックスセンシズのプレイブック) 」は、宿泊、管理、料飲、スパというホテル運営の主要4部門における、プラスチックフリーのための82のソリューションが記載されています。すべて試行錯誤を経て確立されたものであり、プラスチック袋から、歯磨きチューブ、コーヒーカプセル、ほうきに至るまで、様々なプラスチック製品を対象にしています。また、環境保護や社会的責任を果たすことが、ホスピタリティ、オペレーション、収益性、ゲスト体験、顧客満足度、従業員のエンゲージメントの向上につながることを、10の実例で紹介しています。

IHGホテルズ&リゾーツの「ラグジュアリー&ライフスタイル」の一員であるシックスセンシズは、世界中のIHGホテル6,400軒に対し、Six Senses Journey to Plastic Freedom Playbookを公開しました。次のステップとして2024年11月6日(水)に、オンラインセミナーの開催を予定しています。ホスピタリティ産業に従事するすべての方を対象としており、セミナー開催後、ダウンロード可能なプレイブックが配布されます。

プレイブックの始まり

2016年にシックスセンシズ ラームでプラスチックフリーの試験運用を成功させた後、シックスセンシズグループ全体のプラスチック製品の使用状況を調べました。驚いたことに、何万ものプラスチック製品の使用を削減したにもかかわらず、その数は増え続けていました。この調査結果がきっかけとなり、スタッフの意識は向上し、普段の運営で使用されているプラスチック製品をより細かく識別できるようになりました。

シックスセンシズ ホテルズ リゾーツ スパのサステナビリティ担当副社長、ジェフ・スミスは、「プラスチックを使用しないことは簡単なことではありませんが、取り組む価値は大きいです。私たちは、スタッフを対象に、6つの研修プログラムからなる教育・啓発キャンペーンを実施しました。それまで 「見て」いなかったプラスチックに目を向け、大小を問わず、プラスチック製品として仕分けすることができました。しかし、品目を特定し、より良い代替品を研究することと、業務をより便利で効率的なものにしていた素材を使用しないようにオペレーションを変えることとは、まったく別のことです。私たちは現在、82のソリューションを用意しています。シックスセンシズのホテルでプラスチック製品が使われなくなるたびに、一歩ずつ前進するのです。」と、コメントしてます。

ホテル運営における82のソリューション

全スタッフを対象としたキャンペーンが、世界中のシックスセンシズでの熱意、創造性、イノベーションにつながり、プラスチックフリーを実現するためのソリューションが生み出されました。これらのソリューションは、全27軒のホテルのスタッフたちから提案されたものです。シックスセンシズ パロ ブータンのレストランマネージャー、ダワ・ツェリンは、ブータン初の天然ビーワックスラップの製造を指揮し、プラスチック製ラップの代替となりました。その他にも、シックスセンシズ スパ ジギーベイにプラスチックフリーのスリッパを導入し、敷地内でリサイクルできるようにしたウェルネスディレクターのアヌパム・バネルジーもプラスチックフリーの立役者です。

ジェフ・スミスは、「私たちのモットーは、常に学ぶことです。原油の採掘からはじまり、輸送、化学物質の漏洩、炭素や気候への影響に至るまで、プラスチックのライフサイクル全体を学ぶことが、試行錯誤を重ねたソリューションにつながりました。これらのソリューションをブランド内だけでなく、産業全体で共有したいと考えています。お互いに協力することで、さらに前進していきたいと考えています。」と、付け加えています。

Six Senses Journey to Plastic Freedom Playbookは、シックスセンシズのサステナビリティリーダーたちが「Green Case」のCEO、レイチェル・マカフェリー、「Sea Going Green」のCEO、アリー・ドラゴゼット、「Ready to Bloom」の創設者、フィル・ブルームフィールド、「Travel Without Plastic」の創設者、ジョー・ヘンドリックスなど、サステナブルツーリズムのキーパーソンと協力し、執筆・編集しました。

レイチェル・マカフェリーは、「私たちが使っているプラスチックの量と代替品にかかる費用に圧倒されるかもしれません。しかし、プラスチックが野生生物や私たち人間の健康に及ぼしている長期的なコストと比較した場合、本当にできない変化なのでしょうか?私は、シックスセンシズのゲストとスタッフが、プラスチックフリーの取り組みに積極的に参加していることに勇気づけられました。当初は疑問視されていたソリューションも、歯磨き粉のタブレットのように、すぐにゲストのお気に入りになりました。」と、コメントしています。

プラスチックフリーの輪を広げる取り組み

シックスセンシズでは、リサイクルではなく、代替によるプラスチックの不使用に重点を置いています。プラスチックによる汚染は、生産、抽出、使用、廃棄の過程で発生します。たとえプラスチックがリサイクルされたとしても、環境汚染は既に発生しています。また、プラスチック製品を使用しないためには、サプライヤーが重要なステークホルダーであることを当初より認識していました。そのため、すべての購買部門とサプライヤーに対し、プラスチックフリーを目指すブランドのビジョンに賛同し、プラスチック排除の誓約を共有してくれるよう呼びかけました。サプライヤーたちは代替品の導入に前向きで、実践可能なソリューションの開発に協力してくれました。環境への影響を懸念しているのはサプライヤーたちも同じであることが分かったことは、プラスチックフリーの輪を広げるこの度の動きにつながりました。

2024年11月6日(水)に開催されるオンラインセミナー「Six Senses Plastic Freedom Webinar」にぜひ参加ください。参加申し込みはこちらをクリックしてください。セミナー後にプレイブックをダウンロードしていただけます。

ロンドン郊外、サマセット州に位置する歴史あるエステート(ホテルと広大なガーデンの敷地)のザ・ニュート、サマセットは社会および環境へのサステナビリティに関する活動報告を発表しました。昨年「World Best 50 Hotelsのカルロ・アルベルト・ベストブティックホテル」にて世界ベストブティックホテルに選出された当ホテルは、2019年の開業以来、社会・環境への貢献に注力しております。

社会への影響と効果

  • 雇用と発展の機会を提供し、地元の人口と経済の維持に貢献します。
  • 従業員を大切にし、栄養、学習の機会、トレーニングなどをサポートし、運動、健康、健康的なライフスタイルを奨励します。
  • ザ・ニュートの地域に移転する人々のために、至近距離にスタッフ用住居を提供します。
  • 学校や大学と協力し、あらゆるバックグラウンドを持つ若者に働く機会を創出。従業員の多様性を奨励します。
  • ガーデニング、エンジニアリング、ホスピタリティの実習の機会を提供します。
  • 地元住民、サプライヤー、企業との強力な関係を構築します。
  • 地元の村の取り組みやイベントに貢献し、地元コミュニティの繁栄を支援します。
  • ザ・ニュートの会員、ホテル宿泊客、学校、業界向けに学習プログラム、イベント、ワークショップを提供します。
  • ホテルを訪れ、ザ・ニュートと触れ合うすべての人に、ウォーキングやサイクリングを通じて自然やサマセットの風景とつながることを奨励するために、歩道やアクセスを整備します。
  • 再利用とリサイクルを奨励します:雨水の採取、レストランでの詰め替え可能なウォーターボトルの使用、オンラインショップの配達用段ボール箱の再利用、リサイクルのための廃棄物の分別、敷地内での再利用するための生ごみの堆肥化、薪の伐採と乾燥、建物用骨材の再利用。

取り組み例:

  • 社員食堂では、全従業員に栄養価の高い温かい食事を提供しています。 ほとんどが、敷地内農園で栽培または飼育された農産物で調理されることで、フードマイレージを最小限に抑え、使い捨てプラスチックを減らし、廃棄物が削減されます。
  • 当社のレストラン、ショップ、社員食堂は、当社の理念を共有する地元企業から食品やその他の製品を調達しています。 地域経済を支援し、商品の移動を最小限に抑え、伝統的な影響が少ない生産方法を維持します。 建材や仕上げにも同様に地元の石材や木材を使用しています。
  • 園芸、伝統工芸、生物多様性、栄養学など、季節ごとに開催されるイベントやワークショップの年間プログラムは、持続可能な方法で栽培し、創造し、食べる方法に焦点を当てています。
  • 毎年開催されるヘッド ガーデナー カンファレンスでは、ガーデニングの専門家、デザイナー、(社会的)運動家、科学者を招聘し、業界の注目のテーマについて議論し、特にガーデニングが環境と健康と幸福にどのようなプラスの効果をもたらすことができるかについて考察します。

環境への影響と効果

  • 土壌の健全性と生物多様性を改善する再生農業を実施します。
  • 卓越した動物福祉を備えた専門家による飼育管理。 再生計画に従って家畜を管理し、生態系に積極的に貢献します。
  • 家畜を尊重し、動物の死骸をすべて利用し、廃棄物を最小限に抑えます。
  • 土壌の健康を維持し促進するために、生産性の高いガーデニングに不耕起栽培と有機の原則を適用します。
  • 大規模な植樹、森林、生垣の管理。 多様な固有の生息地の保護と促進。 伐採した木材を暖房に利用しています。
  • 野生動物の監視と管理。希少種や絶滅危惧種の繁栄を可能にする。
  • 敷地と敷地周囲の土地に動物の回廊を作成します。原生林を備えた敷地内の鹿公園も含まれます。
  • 生ごみを堆肥化します。
  • 野生のミツバチの群れを誘引し維持するために、花粉が豊富な植栽と並行してミツバチの巣箱を開設し、維持します。
  • 希少種または絶滅危惧種を再導入します。
  • リサイクル可能またはリユース可能な消耗品を計画的に調達し、 使い捨てプラスチックの使用を最小限に抑えます。
  • 種の多様性を維持・改善する取り組みのため、敷地全体の生物多様性監査を監督する昆虫学者を雇用します。

取り組み例:

  • ガーデンや森林の廃棄物を使用し、年間約 250㎥の堆肥を作ります。
  • 作物の栽培に人工肥料や化学薬品を一切使用しません。
  • ディーゼルの使用を削減し、土壌の健康を促進するために、耕作可能な作物の 3 分の 1 を直播きします。
  • 最小限の投入物、被覆作物、中断作物、農場の肥料を通じて、土壌の有機物と生物多様性を増加させます。
  • 敷地内で栽培された牧草、干し草、大麦、豆を牛に与えます。 使用される唯一の外部飼料は、糖蜜やミネラルなどのサプリメントです。
  • ミツバチや他の昆虫に花粉を供給し、土壌に窒素を固定するために、敷地全体にクローバーの牧草地が広がります。
  • 敷地全体に昆虫や鳥の生物多様性を促進するため、耕作地周囲に6mの草地と野鳥の種子混合物を植えます。
  • アカリスとオオノガンの紹介。
  • ホテルとスパの両方で、バスアメニティを使い捨てから再利用可能なものへ移行しました。
  • スパで堆肥化可能なスリッパを使用。

さらに、太陽電池の設置、敷地内、及びオンラインショップの商品配送に電気自動車を採用、再生可能エネルギー源の導入など、先進的で効率的なテクノロジーも数多く取り入れています。

2023年11月9日にアメリカのマイアミで開催された「第17回グローバル・ウェルネス・サミット(GWS)」に、チバソム・インターナショナル・ヘルスリゾートの会長兼CEOのクリップ・ロジャナスティンが出席し、世界中のウェルネス、旅行、ホスピタリティ業界の専門家が一堂に会する場で、チバソムのブランドビジョンについてスピーチを行いました。

クリップは、ウェルネスはサステナビリティと両輪で取り組まなければならないというチバソムの考えの方、そして、現在世界が直面する気候変動と私たち人間の健康という2つの課題に対処するために、迅速な変化が必要であること、さらに、この2つの課題の関係性について語りました。

これらの課題に対する危機感が、社会構造にウェルネスとサステナビリティを根付かせるためのチバソムの取り組みを加速させます。ズラル・ウェルネスリゾート by チバソムのファミリー向けプログラムは、家族が一緒にホリスティックなウェルネスライフスタイルを体験することにより、家族の絆を深めながら、一人ひとりがより良いライフスタイルを実践できるようサポートしています。また、予防医学と自然と調和したライフスタイルの重要性を、次世代に伝えることも目的としています。

GWSは、次世代のためにより良い世界を築くために、ウェルネス産業が担うべき役割について議論し、取り組みを強化するためのプラットフォームです。チバソムは、今年のサミットにおいて、変化を感じられるウェルネスへの取り組みを引き続き牽引していく決意を改めて表明しました

クリップは、「人間が引き起こしてしている気候変動は、水不足から、健康への脅威、海洋酸性化に至るまで、様々な問題につながっています。知らないうちに自然界に拡散されているマイクロプラスチックなどによる汚染は、海洋生物のみならず、生物の多様性、人間の健康にとっても脅威です。世界保健機関(WHO)のデータによると、世界人口のほぼすべて(99%)が、WHO の空気質ガイドラインの基準値を超えた、高濃度の汚染物質を含む空気を吸っています。また、崩壊した食料システムは、工業型の農業・畜産業に特権を与え、消費者を本来の食物連鎖から切り離しています。肥満と、肥満が引き起こす命にかかわる病気は、世界各地で記録的なレベルに達しています。世界肥満アトラス2023は、2020 年の時点で 肥満人口はすでに26 億人以上、2035 年までに 40 億人を超える可能性があることを指摘しています。2019 年に国連が発表した世界人口予測によると、人々の寿命は延びており、60歳以上の世界高齢者人口は、2050 年までに20億人を超えることが見込まれています。私たちの健康を守るために、環境を保護し、きれいに保ち、自然と調和した生活に戻らなければなりません。と、述べました。

さらに、「ウェルネスに関する知識と理解を深め、生涯にわたり継続できるよう、早期教育に組み込むことが非常に重要です。私たちの業界は、保護者や教育者と一緒に、多世代のウェルネス(ファミリーウェルネス)というコンセプトを定着させ、浸透させることに貢献できると信じています。 私たちは、経験と知識が豊富な専門家として、すべての年齢層の心身の健康に関する支援とガイドラインを提供することができます。そして、地方自治体による政策立案、教育機関とリソースへの財政的支援を行うことを後押しすることができます。 私たちは、社会が抱える慢性的な課題を解決するための役割が期待されており、業界の専門知識を広く共有することが求められています。行動を起こす時が来たのです。私たちの取り組みを世界と共有する時が来ました。」と、会場に集まったリーダーたちに呼びかけました。

クリップは、幼少時代からウェルネスライフスタイルを実践しています。彼の父である故ブーンチュ・ロジャナスティンが、タイを代表する保養地ホアヒンに創業したチバソムと共に育ちました。2007年に、変化を感じられるウェルネスプログラムで世界的に高く評価されている同ブランドをファミリービジネスとして引き継いだ後、“サステナブルウェルネス”という新しい概念を提唱し、ウェルネスブランドとしての世界的な地位をさらに高めました。

2022年には、中東カタールにズラル・ウェルネスリゾート by チバソムをオープンしました。カタール北部カソーマの美しい海岸に佇む当リゾートは、サステナブルウェルネスのコンセプトを全く新しいマーケットに向けて紹介します。世界で初めて現代的に再解釈したアラブ・イスラム伝統医学(TAIM)の施術と、ファミリーウェルネスのプログラムを提供する中東で最大級のウェルネス特化型リゾートです。

GWSは、年に1度、数兆ドル規模のウェルネス産業のリーダーたちが一堂に会する重要なサミットです。産業の未来を形作るために、世界トップレベルの代表者たちが集まり議論を行います。17 回目を迎えた今年のGWSには、旅行・ホスピタリティ業界の世界的な専門家から、スポーツとウェルネスのつながりを重視するエリートアスリート、最先端の長寿医療に取り組む研究者まで、講演者全員がサミット会場に出席し、ウェルネスエコノミーや未来のウェルネスの在り方について、幅広い視点から意見を交わしました。

シックスセンシズ ニンバンベイ ベトナムは、ベトナム自然保護協会(VNCNE)により“ヘリテージツリー”に認定された、樹齢100年を超える9本のソテツの認定記念セレモニーを開催しました。ソテツの保護に関する活動をより充実させると同時に、その他の動植物の保護も強化してまいります。

天然記念物の保護

恐竜が出現する時代の前から存在していたソテツは、密貿易と熱帯雨林の破壊により絶滅の危機に瀕しており、IUCN絶滅危惧種レッドリストにも含まれています。シックスセンシズ ニンバンベイが位置する12,320ヘクタールの自然林は、多種多様な生き物から構成された豊かな生態系を有し、ソテツの生育に理想的な環境です。リゾートのサステナビリティチームとVNCNEが合同で実施した3ヶ月間にわたる全島調査では、100本以上のソテツが発見されました。その内樹齢100年を超える9本のソテツが、この度、ベトナムのヘリテージツリーとして認定を受けました。リゾートの中心部、「クリスタル・ウォーター・プラント」近くに育つソテツが最も古く、樹齢は200年に達します。最も高い幹は4.2メートル、左右に羽状に並ぶ特徴的な長い葉は2.5メートルにもなります。

シックスセンシズのサステナビリティ担当リージョナルディレクターのエミー・グエン・ティ・トゥイは、「この度の認定は、ソテツの生育に適した島内環境の整備に取り組む私たちとって、望外の喜びです。今後は、ソテツが育つ自然環境の保全に加え、成長の促進と、支援を必要とする他の地域をサポートすることもめざします。より多くの地域でソテツの生育数の増加を図るため、ソテツの種子の発芽に取り組み、各地域に寄付することも計画しています。」と、コメントしています。

 

針なし蜜蜂の楽園

シックスセンシズ ニンバンベイは、ソテツにとどまらず、生態系を構成する他の重要な動植物も保護しています。今年2月には、リゾート敷地内太陽光発電所に併設されたソーラー菜園「ニンバン・グリーンズ」に、500,000匹のstingless bees針なし蜜蜂)のための「ビーレジデンス(養蜂場)」を設置しました。菜園チームの継続的な努力が実を結び、わずか4ヶ月で個体数が2倍に増加しました。オーガニック菜園内での蜜蜂の受粉活動がより盛んになったことに加え、12キロの蜂蜜の採取にもつながりました。シックスセンシズ ニンバンベイのゲストは、朝食に、菜園で実った新鮮なオーガニックフルーツを黄金色の蜂蜜と共にお召し上がりいただけます。

シックスセンシズ ニンバンベイでの特別なエコ体験

シックスセンシズ ニンバンベイは、ニンバン湾の素晴らしい生物多様性に触れられるユニークな体験を提供しています。8月と9月は、新しく発見されたSix Senses Turmeric Flowersの3回目の収穫を迎えます。リゾート常駐の生物学者がガイドを務める朝のハイキングでは、この珍しい花や、クロアシドゥクラングールに遭遇できるかもしれません。ニンバン・グリーンズのツアーでは、ホンヘオ山の生物多様性やリゾートのサステナブルなリソースについて学んだり、養蜂場を見学したりするほか、樹齢200年のソテツとの記念撮影も行います。

壮大な自然景観を誇りほとんど光害がない当リゾートでは、日中は透き通った美しい海を、夜は満天の星空をお楽しみいただけます。「ザ・ファームハウス」レストランでは、今後数ヶ月の間に、銀河をテーマにした特別メニューをお楽しみいただける“G-ASTRONOMY”ダイニング体験の開催を予定しています。また、カクテルとカナッペが付いた天文学について学べるセッションも、ファミリーやカップル向けにご用意します。夜間に開催される当セッションは、事前のご予約が必要です。

シックスセンシズは、2022年のサステナビリティに関する活動結果を発表しました。各プロパティから収集された定量的な数値は、シックスセンシズのホスピタリティ産業をリードするサステナビリティビジョンが、順調に進展していることを示しています。

サステナビリティビジョンの進捗状況

シックスセンシズ全体の積極的なサステナビリティ活動は、特に、電力と水の消費、絶滅危惧種の保護と生息地の保全、地域社会の活性化と文化遺産プロジェクトにおいて、ポジティブなインパクトを生み出しています。

地域社会や環境保護のための活動資金は、各プロパティの「Sustainability Fund(サステナビリティ基金)」がサポートしており、ゲストが支払う宿泊料金が基金の財源として貢献しています。シックスセンシズは、専用基金を活用した当仕組みにより、サステナビリティ分野において業界の先頭に立っています。

シックスセンシズのサステナビリティ担当副社長のジェフ・スミスは、2022年の実績について次のように述べています。「私たちは、NGO及び各地域コミュニティのパートナーと協力しながら、幅広い成果を達成できたことを大変誇りに思います。各プロパティは、目に見える大きなインパクトを生み出せるよう、各地域のニーズに則した独自のプロジェクトに取り組んでいます。私たちは、すべてのゲストと一緒に、これらのプロジェクトとパートナーシップを称えたいと思います。サステナビリティ活動の成果は、ゲストがホテルやリゾートに滞在され、継続的にサポーしていただくことによってのみ成し遂げることができます。」

<2022年サスティナブル活動の成果>

野生動物の保護と生息地の保全

ベトナムのシックスセンシズ コンダオでは、絶滅危惧種のアオウミガメの産卵地を保護するプロジェクトが進行中です。当プロジェクトの結果、6,929 匹の子ガメが海に向かいました。モルディブのシックスセンシズ ラームでは、115,000平方メートルの海草藻場 (サッカー場16個分の広さ)の保護活動を継続して実施しています。海草藻場は、魚類、エイ、サメ、アオウミガメを含む繊細な海洋生態系の維持に必要不可欠です。

海洋生物に加え、絶滅の危惧に瀕する陸生動物の保護にも取り組んでいます。ベトナムのシックスセンシズ ニンバンベイでは、153匹のラングール猿を“VIP住民”として保護しており、2022年には、42匹の赤ちゃんが生まれました。シックスセンシズ イビサでは、600匹の負傷したハリネズミを救助し必要なケアを行いました。ハリネズミは、ヨーロッパで急速に個体数を減らしています。ポルトガルのシックスセンシズ ドウロバレーは、ドンキーサンクチュアリと一緒に希少なミランダロバに関する保護活動を行っています。サンクチュアリでは、429頭のミランダロバの福祉を評価し、特別なケアを必要とする14頭を保護しました。

グループ全体として、合計23,391平方メートルに及ぶ生息地の保全と再生、そして、7種の絶滅危惧種と4種の絶滅寸前種の保護に取り組みました。

文化遺産の継承と発展

シックスセンシズ ジギーベイは、ゲストがオマーンのユニークな文化と伝統を体験することにより、さらなる発展につながる仕組みを確立しているほか、Dibba Women Association(ディバ女性支援協会)を通じて、地元の女性たちを支援しています。起業家精神あふれる彼女たちの事業が生み出す収益は、子供たちのための施設を含む地元のインフラ整備の資金にも使用されています。

20233にオープンしたシックスセンシズ ローマは、開業前から隣接するサンマルチェロアルコルソ教会の修復に取り組み、復元された教会の壮麗な外観がホテルの開業に合わせて披露されました。これは、当ホテル最初の文化遺産を守るプロジェクトです。このほか、ホテル内のアースラボの隣には、発掘調査で発見された貴重な4世紀の洗礼用の浴槽がガラス張りの床の下に展示されています。 

太陽光発電の活用

シックスセンシズ ニンバンベイは、2022年後半に、ベトナム初となるリゾート内太陽光発電所をオープンし、運用を開始しました。電力と温水の供給に加え、太陽光パネル下部の土地を活用し、オーガニック菜園「Solar FreshCuts(ソーラー・フレッシュカッツ)」を運営しています。丘の傾斜に沿って800枚の太陽光パネルが並べられ、野菜の成長に適した日射量と日陰を確保した農地が整備されています。

シックスセンシズ イビサは、再生可能エネルギーを自ら生み出し、2022年の実績として、CO₂の排出量を40%削減し、オリンピックサイズプールの10個分の節水を達成しました。

植林活動

シックスセンシズは、数千本にも上る植林を毎年実施するなど、創業以来、野生動物と人間の生存にとって重要な木々の保全と再生に取り組んできました。シックスセンシズ ニンバンベイでは、「Grow With Six Senses(自然の中で学ぶ情操教育プログラムを提供するキッズクラブ)」の一環として、果樹園で木を植えるアクティビティを開催しています。子供たちは、遊びを通じて、地球を大切にする方法を学ぶことができます。

シックスセンシズ フィジーでは、在来種の植林を進め、7,881平方メートルの野生動物の生息地を再生しました。沿岸部の防災機能を担い、海洋生物たちのシェルター(避難場所)を提供するマングローブの林を拡大するプロジェクトの一環として、600本のマングローブも植樹しました。

プラスチックフリー

シックスセンシズは、2022年末までにホテルとスパのオペレーションからプラスチックの使用を排除するという、非常に野心的な目標を意図的に掲げました。使い捨てのプラスチックや梱包用のプラスチックはもちろん、オペレーションのあらゆる面においてプラスチックフリーの可能性を追求しています(コンピューターからコンセントまで、すべての革新的なアイデアを検討し実践しています)。

シックスセンシズのプラスチックフリーに対する徹底した取り組みは、飲料水と炭酸水の容器をペットボトルからガラス瓶に切り替えたことから始まりました。再利用可能なガラス瓶を使用することにより、2022年には、170万本分ものペットボトルの使用を削減することが出来ました。このほか、自家栽培したアロエを原料に歯磨き粉を作ったり、竹や蔓を使用して鶏舎を建てたり、キッチンやバスルームで自然由来の容器を使用したり、サプライヤーに自然由来の包材を使用するよう協力を呼び掛けたりしています。シックスセンシズは、使い捨てプラスチックと新規プラスチック商品の使用を避けるためのイノベーションに引き続き取り組み、創造的なソリューションの導入を含め、プラスチックフリーに向けて1歩ずつ着実に歩みを進めます。

アースラボ

すべてのシックスセンシズのプロパティには、サステナブルな暮らしのヒントを提供する「アースラボ」が設置されています。アースラボでは、ゲストはもちろん、地元の方々も招いて、自然環境について理解を深めるためのワークショップを開催しています。サステナビリティ担当副社長のジェフ・スミスは、「シックスセンシズの各プロパティに設置されているアースラボに立ち寄ったり、ツアーに参加したりすることにより、サステナビリティについてより詳しく学んでいただけます。」と、アースラボへの訪問を勧めています。

アースラボでは、2022年の実績として、5,000kg以上のガラスと400kg以上の布やリネンを新しい製品にアップサイクルしました。また、ワックスを再利用し、4,300本のキャンドルも制作しました。

地域社会のより良い未来のために

地域社会への貢献活動は、各プロパティにて毎年継続されています。2022年の1年間だけでも、より良い教育の機会と技術研修を8,528人の学生に提供したほか、地域社会において113種類の仕事を創出しました(シックスセンシズのホテルでの雇用を除く)。地域社会にポジティブインパクトを生み出すイニシアチブには、9,590人の地域住民が参加しました。

スタッフが従事したボランティア活動は、合計4,900時間に上り、9,590人の地域住民に加え、19,403人のゲストも巻き込んだ様々なイベントを開催しました。活動の成果は、数字に表れています。各周辺地域の清掃活動で収集されたごみの合計は、33,9887kgにも達しました。シックスセンシズのイニシアチブにより、7,977人が改善された公共のごみ処理システムを、120,467人がきれいな飲み水を、17,545人がより良い医療を利用できるようになりました。

2020年6月5日の世界環境デーを祝うために、ウェルネスの先駆者であるチバソムは、マングローブ・プロジェクトの第2フェーズを発表し、Krailart Niwateマングローブ生態系保護プロジェクトとしてさらに400本のマングローブの木を植えました。植樹は、6月3日と4日の200本からスタートし、6月5日にはさらに200本の木が植えられました。過去10年間、チバソムはこの地域にすでに5,000本のマングローブの木を植え、空気を浄化し、生態系を活性化し、地域社会の福祉を向上させてきました。

World Environment Day (2)

このプロジェクトへの新たな試みは、Krailart Niwateに隣接する別の氾濫原です。新しい湿地帯の拡大と再建の目標として、次の年には5,000本以上のマングローブの木を植えることを目指します。

World Environment Day

チバソムは、環境にやさしい健康と個人の健康が密接に結び付いているという信念を支持し、使い捨てのプラスチック製品の最小化、有機農場からの新鮮な食材の使用、太陽熱温水、省エネルギー、廃水処理、非生分解性製品の削減などに取り組み、持続可能な観光を促進し、世界に良い変化をもたらします。
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リゾートはまた、地元の学生が環境に対する人類の影響を理解し、自然への尊敬を育むことを支援するために、「ホアヒン保護区のジュニアアンバサダー」と呼ばれる環境保護キャンプを実施しています。
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