私たちの体は、毎日さまざまな毒素にさらされています。食物や空気からの物理的毒素に加え、通常の生物学的プロセスを通じて内部で生成されることも。精神の毒素は、人間関係の摩擦、過度や長期のストレス、意味や目的の欠如からも発生することがあります。人体は常にこれらの毒素を蓄積しないよう、正常で健康的な機能を維持する努力をし続けています。

単発的なデトックスは、エネルギーの増加と短期間での減量には効果的ですが、常に体のデトックスシステムに栄養を与え年間を通して健康を育み、健康と長寿をサポートしましょう。ここでは、継続的にデトックスを促進するためのシンプルでありながら不可欠なヒントをいくつか紹介します。

 

<デトックスの基本>
By Dr. Jason Culp(チバソム自然療法部門の研究開発ダイレクター)

水分補給

水は生命のすべての活動に不可欠です。デトックスの役割は、主に、皮膚(汗)、腎臓(尿)、肺(呼吸)、腸(便)などのさまざまな経路を介して、代謝老廃物と毒素を体外に排出することですが、現在多くの人はある程度の脱水状態で一日を過ごしながら、更に過度の発汗、多くの会話、カフェイン入りの飲み物摂取、健康的な食事の欠如など、水分不足のリスクを抱え、デトックスに悪影響を及ぼしています。1日あたり少なくとも1.5リットルの水を飲み、脱水症状を防ぎデトックスをサポートしましょう。

適切な休息

睡眠はデトックスには不可欠です。夜の間、体は日中の活動の残った老廃物を浄化するために遅くまで働いています。脳でさえ、代謝老廃物と中枢神経系を取り除くリンパ系を活性化することによってデトックスを促進しています。毎晩7〜8時間の睡眠をとることを目標とし、継続させましょう。睡眠に問題がある場合は、信頼できる医師のアドバイスとサポートを求めてください。

肝臓のケア

肝臓はデトックス機能を担う主要な臓器です。肝臓は安全で効率的なデトックスのため常に準備をしていますが、不健康な食べ物の摂取、過剰な量のアルコール、喫煙、すべてが肝臓に悪影響を及ぼします。これらの習慣を改めることで、毎日体内に取り込まれる毒素が減り、デトックスシステムに必要な肝臓の休息が得られます。アーティチョーク、ブロッコリー、ビーツなどの肝臓に良い食品を毎日の食事に取り入れ、肝臓に栄養を与え活動をサポートすることによって、継続的なデトックスを促進することができます。

 

<食事によるデトックス>

by Chef Indrajit Sahaズラル・ウェルネスリゾートの総料理長)

新鮮なオーガニック食品は、体重増加、インスリンの急上昇、食後の気だるさ、老廃物による炎症を防ぎ健康を保ちます。ズラル・ウェルネスリゾートの総料理長がデトックスに理想的なメニューとおすすめのスーパーフードをご紹介します。

*デトックスメニュー例*

朝:レモン果汁入り白湯+グリーンスムージー+チアプリン+アボカド、トマト、フムス、キュウリを添えた全粒粉トースト

昼:野菜サラダ、スープ

おやつ:ナッツ、果物、スムージ

夕:豆カレー+ローストまたは蒸し野菜

*おすすめスーパーフード*

ニンニク

無数の健康問題の対処に役立つ抗酸化作用を含む

アボカド

グルタチオンという栄養素が、肝臓に悪影響を与える化学物質除去し、少なくとも30種類の発ガン物質をブロックする

カリフラワー

肝臓の解毒作用を高める抗酸化物質と、最も強力な抗酸化物質の1つであるビタミンCの源である硫黄含有栄養素(システイン)を含む

発酵食品

キムチやザワークラウトなどの発酵食品は消化と免疫力を高めるための優れたバクテリアを補給する

ブルーベリー

肥満、心臓病および他の慢性疾患の主要な原因の1つである慢性炎症の組織損傷効果を軽減する天然のアスピリンを含む

緑茶

脳機能の改善、脂肪の減少、ガン予防、心臓病のリスクの低下など、多くの利点がある抗酸化物質を含む

 

<フムスのレシピ>

材料:1人分(Note ヴィーガン、ナッツ含む、グルテンフリー)

ひよこ豆 500g、タヒニ(ごまペーストで代用)50g、ライム果汁 20g、オリーブオイル 20g、 塩 大さじ1/2、クミン 3g、氷4g

作り方:

  1. ブレンダーにひよこ豆、ライム果汁、オリーブオイル、塩、クミンを入れ攪拌する
  2. 途中氷を数回に分けて入れながら滑らかになるまで撹拌する
  3. タヒニを加え更に混ぜ合わせる
  4. 冷蔵庫で一晩休ませる
  5. カリフラワーなどお好みの野菜を添える

人間の脳は、他の生き物には見られない、非常に複雑なタスクを含む動作、学習や暗記などの活動を効果的に行うために連動していますが、年をとるにつれて、新しい記憶の形成と古い記憶の検索の精度が低下します。脳が最適に機能し続けるための適切な食事ご紹介します。

  

サケ、亜麻仁、キウイ、バターナッツ、クルミに含まれるオメガ3脂肪酸は、脳の機能にプラスの影響を与えます。これらの健康的な脂肪は、脳内の神経細胞を損傷から守り、神経再生を促進させます。

有色果物(特にブルーベリー)やカカオに含まれるバイオフラボノイドなど抗酸化栄養素は、脳の健康に良い影響を与えます。またイチョウ葉は、記憶力を高めるバイオフラボノイドのような抗酸化植物化合物を含むハーブです。ただし、特定の処方薬との薬物相互作用の可能性があるため、投薬中の方は、イチョウ葉服用時は、医師に相談しましょう。

反対に脳の機能と記憶に悪影響を与える栄養素もあります。飽和脂肪酸は体と脳の炎症を促進する性質があるため、大量に摂取すると記憶が損なわれることがあります。飽和脂肪酸を大量に摂取すると心血管疾患(心筋梗塞など)のリスクに繋がります。肉の脂身、生クリームやバターをたっぷり使ったケーキ、即席麺などが要注意でしょう。

十分なオメガ3脂肪酸、クルクミン、およびバイオフラボノイド(濃い色のベリー、有色野菜)を含む食品を積極的に摂取し、脳の機能と記憶にプラスの影響を与えましょう。そしてジャンクフードと大量の飽和脂肪酸を含む食事は改善していきましょう。脳の健康と機能を維持するための正しい食生活を始めるのに早すぎることはありません。

 

抗酸化栄養素をたっぷり含む「ミックスベリーのソルベ」レシピ

材料:

水 1000ml、新鮮な生のミックスベリー(ブルーベリー、イチゴ、クランベリーなどお好みで) 500g、ハチミツ 300ml

作り方:

  1. 材料全てをミキサー(ブレンダー)に入れ、スムーズになるまで混ぜる。
  2. アイスクリームメーカーに入れ、凍るまで混ぜる。

アイスクリームメーカーが無い場合は、材料を冷凍庫で凍らせます。この時少し凍ったら混ぜ、また凍らせる事を繰り返します。*凍らせる前に、材料を冷蔵庫で冷やして、温度を均一にしておくと、より美味しくできます。

 

By Chiva-Som Health & Wellness Advisor

認知機能の低下は、健康と幸福の両面に大きな悪影響を及ぼします。脳の健康と認知機能を促進する簡単で実用的な方法、さらに実際に「脳を成長させる」のに役立つライフスタイルを実践してみませんか?認知症対策にもなるでしょう。

<その1:脳を元気にする5つの方法> By Dr. Jason Culp

脂肪摂取の注意トランス脂肪は損傷脂肪の一種です。大量に含む食品を過剰に摂取すると、脳の記憶貯蔵センターである海馬の神経新生が大幅に減少する可能性があります。逆にオメガ3、6、9などの不飽和脂肪を多く含む食事は、脳内の新しいニューロンの生成を促進します。オメガ脂肪は、サーモン、マグロ、生のクルミ、コールドプレスされたオリーブオイル、挽きたての亜麻仁に含まれています。

身体活動:運動は気分を高め、認知力も向上させます。1日30分の持続的な有酸素運動は神経成長と脳機能にプラスの影響を及ぼします。他の身体活動は、認知症の発症に対する防護効果はありますが、持続する有酸素活動のみが神経新生を促進します。

十分な睡眠:睡眠は新しい脳神経の成長を促進します。推奨される適切な睡眠の量は、6〜8時間の中断のない睡眠です。

非利き手エクササイズ:利き手でない手を使用して、歯を磨く、コーヒーを飲む、携帯を操作するなどの簡単な動きをすると、新しい神経接続を形成するのに役立ちます。 「ニューロビクス」としても知られるこれらの認知運動は、脳内の神経細胞間のつながりを強化します。さらに、利き手以外の手の運動の実践は、感情的な健康と衝動調節を改善することが示されています。

楽器を学ぶ:音楽は大昔から人間の脳にプラスの影響を与えてきました。動きと音や視覚パターンの組み合わせは、脳神経の強化にもつながります。

 

<その2:脳の健康と認知機能をサポートするブルーベリー> By Dr. Tal Friedman

ブルーベリーは多くの栄養科学的研究で証明されているスーパーフードです。すべての種類のベリーは優れた抗酸化物質ですが、特にブルーベリーは、アントシアニン(ベリーに特徴的な濃い紫色を与える)やフラボノイドと呼ばれるさまざまな抗酸化化合物が豊富です。

加齢に伴う記憶力の低下は当然ですが、ブルーベリーが私たちの記憶力をサポートするのに役立つようです。ワイルドブルーベリーのジュースを高齢者に12週間補給すると、記憶機能が大幅に改善されました。別の研究では、68歳以上の軽度認知障害の参加者が、凍結乾燥したブルーベリーパウダーまたはプラセボパウダーを16週間摂取すると、記憶力を改善し、単語や概念へのアクセスを改善し、認知能力と全体的な脳機能を改善した例もありました。

食事療法にブルーベリーを含めることにより抑うつ症状が大幅に軽減されたこと、また別の研究では、ブルーベリーを食べることで、うつ病や心的外傷後ストレス障害の背後にある遺伝的および生化学的要因を減らすことができることがわかりました。

ブルーベリーはフレッシュでも冷凍したものでも同じ効果があります。ブルーベリーは、他の多くの冷凍果物や野菜とは異なり、冷凍する前にブランチングや処理を行わないため、ブルーベリーに含まれる化合物の多くがそのまま残ります。

ブルーベリーは驚くほどパワフルで美味しくてユニークなフルーツです。ぜひ毎日の食事の一部としてブルーベリーを取り入れて脳の健康と認知機能のサポートに役立ててください。ブルーベリーのレシピ(マフィン)も是非お試しください。

 

<おまけ:ヴィーガン・ホールウィート・ブルーベリーマフィンのレシピ>

材料:1個分(Note ヴィーガン、大豆含む)

全粒粉 1カップ、薄力粉 1カップ、塩 小さじ1/4、ベーキングパウダー 小さじ1、重曹 小さじ1/2、砂糖(未精製のもの) 1/2カップ、ライスミルク 1カップ、米油 1/3カップ、ブルーベリー 小さじ4

作り方:

  1. ボウルに全粒粉、薄力粉、塩、ベーキングパウダー、重曹を入れ混ぜる
  2. 別のボウルに砂糖、ライスミルク、米湯を入れ砂糖が溶けるまでよく混ぜる
  3. 1に2を入れよく混ぜ合わせる(練りすぎに注意)
  4. ブルーベリーを加えよく混ぜ、型に入れる
  5. 180℃のオーブンで約15分焼き色が着くまで焼く