中年以降の成人は1年に平均して3パーセントの筋力を失うと言われています。この進行性の筋力低下は、正常な筋力を維持している若年者と比べて、平均余命の短縮と生活の質の低下があると言わざるを得ません。筋肉量の減少(サルコペニア)は一般的な老化プロセスですが、加齢に伴う健康と幸福感や、衰弱、バランスの安定性低下の要因となります。加齢に伴う筋肉の破壊やサルコペニアの健康への影響を防ぐための簡単で効果的な方法をご紹介します。

筋肉を定期的に使う

筋肉は、強度と機能を維持するために定期的に使用する必要があります。座りがちな生活習慣と長期間の運動不足の影響は、筋肉の喪失と衰弱を加速させます。サルコペニアのリスクを減らすための最初のステップは、一貫したフィットネスルーティンを採用し、運動不足を減らすことです。筋力を維持するためのバランス運動とともに、有酸素運動と筋力トレーニングがお勧めです。

タンパク質を摂取する

体が適切に機能するには、十分な量のカロリーと栄養素が必要です。タンパク質などの必須栄養素が不足すると、筋肉の成長、修復、維持が難しくなります。健康な成人は体重1kgあたり約0.8グラムのタンパク質を消費し、身体活動レベルが高くなるにつれてさらに増加すると言われています。1日を通してタンパク質を多く含む食品を意識的に摂取しましょう。おすすめは、魚、赤身の肉、卵と乳製品、ナッツと種子、豆、豆腐などです。

消化を強化する

年をとるにつれて消化が弱くなり、時には健康的な食事でさえ、筋肉に必要な必須栄養素を提供できない可能性があります。栄養素の分解と吸収を最大化するために、消化循環に関連する様々な要素に注意しましょう。まずは口から、口腔衛生の維持、定期的な歯科検診を行い、食べ物をゆっくりしっかりと噛むことを心がけましょう。食前に少量の温かいライムをしぼった水を飲み、消化を刺激し、酸性度をサポートし、消化酵素機能を促進するのもおすすめです。

健康に留意した生活を送る

炎症などの慢性疾患は、心と体に大きなストレスを与え、慢性肝疾患や腎臓病、さらには癌に見られるような、筋肉の破壊につながります。また、倦怠感、痛み、および幸福感の欠如は、身体の動きを妨げ、活動不足による筋肉の喪失や衰弱を引き起こします。健康に留意し慢性疾患を予防しましょう。

筋肉維持におすすめ低カロリー高タンパク質の「豆腐マヨネーズ」レシピ

豆腐(大豆)は、特にベジタリアンやビーガンに重要な食物タンパク質を提供し、鉄とカルシウムも十分に含まれています。(骨をつくるミネラルカルシウムはゴマにも含まれています)

材料:約400ml分

絹ごし豆腐 200g、アップルサイダー・ビネガー 大さじ4、

すりごま(白)大さじ1、イエローマスタード 大さじ2、豆乳 大さじ4

作り方:

全ての材料をボールに入れ、滑らかになるまでブレンダーで攪拌し完成

*野菜スティックにつけて食べるのがおすすすめ、残りは冷蔵庫にて数日保存可能

 

By Dr. Jason Culp (自然療法部門の研究開発ダイレクター)